巷ではGoToキャンペーンだのGoToイートだのでかなり話題ですね。
でも…、ある知人が先日関東からやってきたのですが、その行動にはいささかの疑問も。
結論からいうと、日程、行動、店選び、要するにその行動の大半がこの手の「特典」をゲットすることが中心…といって悪いなら優先のようになり、まわりはそのために動かざるを得なかったのです。
もちろん、目の前にある特典はゲットしたい、使いたい、無駄にならないようにしたいという気持ちは大いにわかります。
それでもやっぱり思ったことは、そこにも自ずと節度というのはあるわけで、それ中心に行動するというのには違和感がありました。
ホテルにチェックインするといくら分かのチケット(かなにか)貰えるけど、地元で2日間しか使えない。
あるいは、食事をしようとGoToイートを使うにも事前予約が必要で、しかも対象店はかなり限られて、マロニエ君は店選びには関与しなかったけれど、聞くところによると多くは居酒屋のようなところだったりで、単なる食事では選ぶだけでも一苦労。
また店があるエリアは、繁華街のど真ん中で公共交通機関ならともかく、車族にはアクセスも悪く、空き駐車場を探しまわる心配もある。
おまけに食事の開始時間も、病院食よりも早い時刻のコース料理しかなかったなど、なんだか全部がもうバラバラで、なんのために何をしているんだろう?という印象でした。
駐車場も混みあうエリアなので、置けるかどうかの心配もあった(幸い苦労せず置けましたが)、GoToパーキングはないのだから、駐車料金はコース料理が終わるまでバッチリかかってくると、トータルで何がお得なのかもよくわからない。
更には、地元でポイントだかキャッシュバックだかしらないけれど、それを使うためだけのためにお店に行って「使う」ことが条件らしく、それを中心にした行動でした。
ポイントを最後の一滴残さず使い果たすとなれば、それなりのがんばりも要る。
コロナ禍が産み落とした経済活性化のためのシステムであることはわかるけれど、なんだか人間の内側に潜むガツガツした浅ましさが一気に吹き出物のように出てくるような感じで、コロナももちろん困るけど、全体として、ますます変な世の中になったもんだと思いました。
そこには人間が持っている浅ましさと、システムを利用し尽くすというゲーム的な感覚がないまぜになった、独特な闘志みたいなものがありました。
すべてを網羅的に使い切ることが、まるで頭脳明晰な勝者ででもあるかのように。
もちろん、そうはいっても、かくいうマロニエ君だって、自分がその恩恵に与る立場に立てば、できるだけ利用したいとはむろん思うとは思います。
でも、そのために周りの人の都合や流れもなにも、すべてがこれが優先事項になるというのは、べつにきれい事をいうつもりはないけれど、どこかヘンな気もしました。
逆にマロニエ君が東京などに行って、知人が集まって会ってくれるとなったら、もちろん使えるものは使うけど、とてもそのGoToだなんだを使い切ることをメインにして、予定の大半を組み立てるような度胸は幸か不幸か持ち合わせていませんね。
繰り返しますが、マロニエ君とて目の前にあって、すんなり使えるなら使いたいとは思います。
できることなら使える店であってほしいとも願うでしょう。
でも、そのために他者をあっちだこっちだと振り回すなら、適当なところで切り捨てると思います。
尤も、今の若い世代の人達だったら、驚くにも当たらないようなことなのかもしれませんが、それは全員が若くて、それそのものを楽しむ場でないとサマにならないというか、いい年してそんなことに血道を上げるのは、やっぱり個人的にはいただけません。
「あーあ、損したけど、ま、いいや!」ぐらいの緩さのある人がいいですね。
それにしても、コロナは収まるどころかヨーロッパでは再び猛威を振るい出し、東京や北海道でも心配な数字が発表されているようで、この冬、どんなことになっていくのか、まだまだ明るい気持ちにはなれないようです。
アメリカの大統領選挙ももう目の前ですね。
どんな世の中になるのやら…。
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