肺炎

病気ネタなどを繰り返し書くとは、無粋の極みではありますが、いまさら粋人を気取るつもりもなく、どうせ無粋な私だし、さしあたって目の前はそれ一色だからお許しを。
発症から7日目に突入した真夜中、やや落ち着きかげんに思えた病状は再び悪化しだして、体温は39℃に迫る勢いとなりました。

知り合いの中には、夫婦揃って異様なほど医療知識に詳しい人達がいて、ハァハァいいながら話をするのも辛いのでLINEの往復が続きました。
そもそもインフルエンザでこれほど長期間というのはおかしいこと、また仮にインフルエンザであればロキソニンは飲んではいけない薬の一つだということも、多少批判的に知らされました。

ここまできたら病院嫌いなどと言っている場合ではないと腹をくくり、翌朝病院に行く決心をつけました。
ところが朝目が覚めると、昨日の苦しみは何だったのかと思うほど症状が軽くなっており、熱もさほどでもありません。
これまでの私なら、これ幸いに病院行きは即刻キャンセルするところですが、この一週間のことを振り返り、そしてまた明日から週末になることを考えたら、やはりここは自分でしっかり決心したことでもあるから、行くことに決めて近所の大型病院の予約を取りました。

初めて知りましたが、発熱外来というのは入り口からして違っており、裏手の通用口のようなところからブザーを押して入ります。
そのエリアだけ厳重に遮断されており、物々しい姿の看護師さんが対応に出てこられ、あれこれ聞かれたあとに診察室へ。
医師も同様の姿で目元以外は顔も見えません。

問診のあとすぐに抗原検査となり、これも初めての体験でしたが、細い棒を鼻の奥深くまで容赦なく突っ込まれ、それは思わず「ひぃ」と声が出てしまうほどでした。
ほどなく結果が出たのですが、なんとインフルエンザでもコロナでもない!というもの。
そうとなれば別の検査をしなくてはならないそうで、「2時間ほどかかりますが、お時間よろしいですか?」と迫られました。
よろしくないに決まっているけど、ここまで苦しんだあげく重い腰を上げてやってきた病院なんだし、もし厄介な病気があるとすればそれを放置することもできないというようなことも頭をかけ回り、心配と投げやりの「どうにでもしやがれ」気分になって了解しました。

抗原検査が陰性だったため、規制線内の立ち入り可となり、ただちに病院内の検査にまわされました。
ちなみに、ではインフルエンザではなかったのか?というと、インフルエンザだとしても数日で消えるために、発症後6日も経つと検査には出ないのだとか。

CT、レントゲン、血液検査、採尿検査となり、それらが終わって一時間ほどすると結果が出るとのこと。
待合室でぼんやり待っていると、担当医が歩み寄ってきて「いま検査していますが、肺炎の症状がでているようです」とわざわざ言ってきました。
肺炎は入院治療が基本なのだそうですが、程度によっては内服治療も可能とのこと。
ここまで譲歩して検査までしたのに、そのうえ入院なんてとんでもないと思い「入院はちょっと…」というと、「では結果次第ですが、できるだけお薬で様子を見るようにしましょうか?」「お願いします」となりました。

ほーら、言わんこっちゃない、病院なんぞに行ったらこんな面倒なことになるんだという思いと、とはいえ、今の段階でそれがわかってよかった、あのまま自宅で放置していたらどういうことになっていたか…という二つの思いが妙な感じに交差しました。

やがて診察室への呼び出しがあり、そこでレントゲンやCTの画像を見せられ、左の肺の下のほうにわずかにそれらしきものを目にしました。それが肺炎なのかどうか自分ではわからないけれど、医師からこれがそうなんだと言われるから、そうなんだ…と思ったわけです。
薬の説明を受けたあと、否応なく翌週の何曜日何時という予約までさせられ、さすがに応じるしかありませんでした。

病院に入ってから再び車が動き出すまで約3時間、すっかりお腹も空いて、同行者もいたので、そのままフェミレスに行ってランチを食べて帰宅しましたが、肺炎ならそんなところに行くことも褒められたことではなかったかもしれません。
同行者は私の病院嫌いをよく知っているので、助手席で「思い切って行って良かったね」を繰り返していました。

ま、それもそうだと思いつつ、帰宅後すぐに3種類の薬を飲みました。
できるだけ安静を心がけますので、できるだけ早く治りますように。

インフルエンザから肺炎に発展することは珍しくないのだそうで、皆様もどうぞお気をつけください。
続きを読む