検索の極意

ネット検索はいまや日常的に誰でもやっていることですが、どうもマロニエ君は自分でこれが得意ではないという思いが以前からありました。

理由は簡単、自分が探せなかったものを他者が探してくるということが多々あるからです。

その中の一人、ピアノ関連の知り合いの方で、ネットの情報を教えていただくことがとても多いことにいつもながら感心させられていました。

同じようなキーワードを打ち込んでいるつもりでも、その方が教えてくれる情報は自力では到達できないものだったことが、これまでにも何度もありました。
そんな情報を教えてもらう有り難さもさることながら、どうしたらそんなに探せるのか不思議なくらいで、ついには自分の検索の仕方が根本的に間違っているのでは…とまで思い始めました。

そんなマロニエ君は、一度教えてもらったものでも、再び見ようとしたときにはあっというまにわからなくなるので、ちょっとしたことでも「お気に入り」に入れておかなくては危険なのです。お陰でお気に入りはいつも大入満員状態で、ひどいときにはそのお気に入りの中からひとつを探し出すのにさえ苦労する始末で、我ながら情けないといったらありません。

非常に珍しいピアノやピアノ店の情報を教えていただき、見てみるとなるほどというピアノや、派手ではないけれども興味深いお店があることがわかり、これまでにも自分なりに全国のピアノ店のHPは相当見てきたつもりですが、まだまだ掘り起こせばディープなお店はあるのだと認識をあらたにしているところです。

電話で話をしている折でしたが、どうやって検索すればあんな珍しい情報が出てくるのか、いわばその秘訣を聞いてみました。すると、その方はべつになにも特別なことはしていないという返事がかえってくるばかりで、はじめは肩すかしをくらったようでした。
ところがその先にアッと驚く検索の極意がさりげなく語られたのでした。

その方曰く、自分が検索する場合は、とにかく10ページぐらいは見てみるようにしていると言われました。「えっ!? 10ページも??」

多くの方が経験がおありでしょうが、なんらかのワードで検索すると、その結果はアクセス数の多いなどの順(かどうか知りませんが)にズラリと表示されます。
しかし、ほとんどの場合は1〜2ページにこそ欲しい結果が集中し、それ以降はだんだん質が落ちたり同じものが何度も繰り返し出てきたりで、大半が無用なものばかりになってしまいます。

考えてみると3ページ以降を見たことなんてほとんどなく、その方のような丹念さが自分には欠けていたことを痛感しました。

本当に貴重な情報とは、そんな無用なものの中に埋もれるようにひっそりと存在しているものだということで、まるで森の中でトリュフでも探すようなもんだと思いました。
要するに、何事においても粘り強さが必要だということなのでしょうが、悲しいかなそこがマロニエ君の一番苦手なところなのです。