畳とカーナビは…

我が家にある車の1台には4年ほど前のカーナビがついています。
パナソニックのゴリラですが、このカーナビは購入後3年ぐらいがったか、地図情報が無料で新しいものに書き換えることができるのが特徴でした。更新された地図情報をネットからSDカードへダウンロードして、それをカーナビへ差し込んで読み込ませるというものです。

ところが、最後の1年ぐらいは面倒臭くてしばらく最新版をダウンロードしなかったところ、気がついた時には無料更新の時期を過ぎてしまっていたので、ついにそのままになってしまっています。

普段は特に困ることもないので、約2年前の地図データのまま、過日ちょっとした車の旅行にでかけました。
広島を経由して、しまなみ海道へまわり、四国を横断するところまでは良かったのですが、佐田岬半島(四国西端の半島)からフェリーに乗って九州に再上陸(大分県)したところ、ここで地図情報が古いことがあらわになり、新しい道があるにもかかわらず、わざわざ遠回りするルート案内を繰り返すのは大いに面白くない気分でした。

最適のルートでないぐらいはやむを得ないとしても、古い地図データには存在しない道(それは大抵、広くて走りやすい道)がある場合、次々に不適切な回りくどいリルートをしてくるあたりは、カーナビがバカに思えてしまって、あれはどうもいけません。

それはカーナビの機能が悪いのではなく、ひとえに地図情報が古いのだから致し方無いわけですが、それはわかっていても、いま目の前に広くて新しい道があるにもかかわらず、それがナビゲーションに反映されないのを何度も見ると、やっぱりどうしようもなく嫌になってしまいます。

とくに帰路は震災の影響で大分自動車道の通行止区間にあたり、やむなく東九州自動車道を通りましたが、近年開通したルートなので、ナビ画面では何度も自車マークが空中を飛んでいるような動きになり、わかっちゃいても虚しいものでした。

むかし「畳となんとかは新しいのに限る…」というような言い回しがありましたが、カーナビの地図データこそまさにそれだと言えるようです。とくに最近は公共事業が盛んなのかどうか知らないけれど、次から次に新しい道があちらこちらで開通しているようで、そうなると、少なくとも見知らぬ土地に行くようなときには、常に「最新」とは言わないけれど、できるだけ新しいデータでないといけないことを思い知らされたわけです。

そうはいっても、普段は別に困るわけではないないし、更新するには以前ならタダだったものが1回につき1万円近くかかります。
データはというと、年に6回ほど更新されているらしく、さて、そういう状況の中でいつ更新したものか。
これが問題で、なかなか踏ん切りがつきません。

今回のように旅行の予定でもあれば、それを機に新しくすればいいわけですが、それはもう終わったし、しばらく遠出の予定もないとなると、だったらできるだけ先送りしたほうがいいような気もします。
とくに直近で必要がなければ、先送りして粘れるだけ粘れば、そのぶん最新データがゲットできるわけで、このあたりが、どうも我ながらみみっちいなと思いますが、でも…そうなんですよね。

それはそうと、松山市から佐田岬半島へと向かう海岸線の道路は、約90kmに及ぶ理想的なドライブコースで、日曜というのに交通量もきわめて少なく、道幅も広いし路面は良好、景色も抜群、信号はほとんどナシという好条件で、その心地よさは今だに深く心に刻まれています。
それにひきかえ、大分側に上がったとたん、ちまちました道幅の狭い道路にはガックリでした。

錦帯橋、厳島神社、大和ミュージアム、しまなみ海道、道後温泉などめぐって、走行距離にして900kmに及ぶ旅でしたが、残念なるかな今回はピアノ店訪問はひとつもナシでした。
でも、下手にピアノ店などに立ち寄っていると、それ以上の大事な見どころを逃してしまうことも少なくないので、これはこれでよかったと思います。
たまに旅に出るのは理屈抜きにいいものですね。