オリンピック

ついこの前リオ五輪が始まったかと思ったらもう終わりのようで、いったん始まると毎日スラスラと競技が進んで、ずいぶんあっけないものだなというのが率直なところ。

オリンピックの話題となると、日本人選手の活躍をことさら興奮気味に一喜一憂しなくちゃいけないのがお約束のようで、そういうわざとらしい空気には閉口しますが、とはいっても、マロニエ君とて人並み(かどうかはわかりませんが)に応援の気持ちは持ち併せており、さらに日本がメダルを取れればむろん嬉しいわけです。
だからといって開催期間中つねにワクワクし、夜中までテレビ中継を見るというようなことはありませんが。

ただ、テレビのニュースやワイドショーはというと、冒頭から大半がオリンピック関連で連日独占状態になってしまうのは番組のつくりとしていささか抵抗を覚えてしまいます。そうまでせずとも、オリンピックの番組はNHKも民放も、連日充分すぎるほどあるのだから、せめて通常のニュースなどでは、やはりそれ以外の出来事にももう少し触れて欲しいと思いました。

マロニエ君はもともとスポーツはあまり得意ではないし、率直に言ってさほど興味もないほうなので、ことさらそういうふうに感じるのかもしれませんが、オリンピックの他にも、さらに高校野球、プロ野球と重なると、世の中いささかスポーツにまみれ過ぎでは?という印象。
なぜスポーツばかりにこうも力がはいるのか、正直まったく理解ができないし、その点じゃ息苦しさがあることも事実です。

非スポーツ系人間にいわせれば、スポーツがあまりに大手を振って世の関心の中心であるのは当然といわんばかりに闊歩するのは、あまり気持ちの良いものではなく、いつも黙ってガマンしている種族もいることは、きっとスポーツ好きの人達はご存じないでしょう。

わけてもオリンピックというのは別格中の別格らしく、この言葉の前にはすべてを薙ぎ倒してしまう力があるらしいのは驚くばかりです。

先の都知事選しかりで、「2020年の東京オリンピック・パラリンピック」が枕ことばとなり、あとは高齢化社会と待機児童問題が必須とばかりに語られる程度で、オリンピックがとにかく一番エライことには変わりありません。

予算も天井知らずに膨れ上がり、あんなもの、都民国民が納得するはずはない。
よほど悪い連中がオリンピック特需によだれを垂らしながら我も我もと群がっている結果としか、誰だって思えません。
オリンピックとはようするに世界の総合運動会じゃないかと思うのですが、あの五輪のマークさえつけば、どんな無理も通ってしまうのは怖いです。

現今はテロの標的にさらされる危険があるので、その対策に要する人件費だけでも途方もない金額になるなどとも言いますが、そうだとしても、たかだか半月ちょっと開催されるワールド運動会に開催都市が天文学的予算を組むだなんて、マロニエ君に言わせれば悪乗りが過ぎるというもので、ナンセンス以外のなにものでもない。

ついこの前、開会式を見たのに、すでに小池さんは閉会式で旗を受け取るべく現地入りされたようで、「さあ次は東京!」というところでしょうが、たかだかスポーツイベントのために何兆円も投じるなんて、ある意味なんとヤクザな金の使い方をするのだろうという気がして仕方ありません。
逆にいうと、祭りとはそもそもヤクザなものなのかもしれませんが。
東京オリンピックだって、始まればあっという間に終わってしまうのに…。

それはそうと、終盤になって日本のレスリングやバドミントンなど、ドバドバっと金メダルをとったのはすごかったですね。
総じて、女性はメンタルが強いし、言動もサバッとしていてさすがだと思いました。

対して男子のほうは(全員ではないけれど)いちいち執着的で、それを自分の口から言うか…と思うようなことをあえて言ったりと、なにかとねちっこいですね。

そういう意味では、これからはメンタル面、サバサバ感、実効性などさまざまな観点からも、女性が社会をリードする時代になっていくのかもしれない気がするし、それはそれでいいかもしれないと思います。