アプリがすごい

スマホというものがどうも好きになれず、ずっとガラケーで押し通してきたマロニエ君でしたが、今年のはじめ、機種変更のため赴いた店頭での勧誘に負けて、電話器はガラケーのままiPadとセットのプランとして、いらい軽くもないタブレット端末をカバンの中に入れて持ち歩くようになりました。

そんなものはいらんと思っていたけれど、あればあったでやはり便利なことは事実であるし、だんだんそれナシでは済まされなくなるよう人間が慣らされていくあたりは、やはり自分の社会の趨勢に呑み込まれたという感じです。

マロニエ君がスマホにそっぽを向いている間に、この分野は恐ろしいまでの勢いで発展したようで、ありとあらゆるアプリが出まわっている(らしい)ことが、ほんのすこしずつわかって舌を巻きました。

先日、友人の車に乗ってでかけていたら、都市高速の下の一般道を走行中、後部座席に置いたカバンの中から突然人の声がしているのにびっくり。
なんと、スマホに入っている「オービスナビ」というアプリが、高速上に設置されたオービスの存在を知らせるべく、勝手にしゃべっているものといいます。「え、なにそれ?」。
よく聞いてみると、自動速度取締機やNシステムなどの路上カメラの位置などを知らせてくれるアプリなんだそうで、そんなものまであるとは驚いてしまいました。

それに限らず、ほかにもいろいろなアプリが際限なくあるようで、ほとんどなにもしていないマロニエ君のiPadなんて、能力の1%も使えていないのだろうと思います。だいいち、いろんなアプリって、そもそもどこで探してくるのかと、そこからしてわけがわかりません。

後日、私も真似をしてiPadへオービスナビをダウンロードすると、あっけないほどすぐにできました。
で、どうやって使うのかと思っていたら、どうする必要もないようで、ただ端末を車に乗せて走ると、さっそくあれこれと注意喚起してくれるのには参りました。
なんでも、端末がある一定の速度で移動し始めると、それを感知して自動的にアプリが起動し、データに基づいて各種の警告をしてくれるというもので、ただただ驚くばかり。

さらに、グーグルのカーナビアプリをダウンロードすると、なんとこれが、これまで使っていたカーナビと何ら遜色ない機能を持っていることにさらに驚きました。

こんなことで驚きまくって、それをいちいちブログに書いていることじたい、多くの人からすれば「キミ、いまごろ何いってんの?」といったところでしょうけれど、まあとにかくマロニエ君は最近知ったのですから、そのぶん驚きも新鮮なわけで仕方ありません。

それでなくても、すでにあるカーナビの地図更新だとか、取り締まり用のお知らせ機能のついた機器を購入しようかなど、あれこれと古臭いことを思っていたのですが、もうそんなものを買う必要もなくなりました。
しかも、これらのアプリは無料なのですから、かくして世の中、物が売れずに慢性的な不景気から抜け出すこともできないのもうなずけます。これでだれが儲かっているのか、もうわけがわかりません。

最近、カーショップ内のカーナビの売り場などがずいぶん人も少なく活気がないなあ、標準で付いている車が増えたからかなあ…などと思っていましたが、カーナビにしろ、CDにしろ、何もかもがスマホに奪い取られてしまっているようです。
つい最近も、海外に出張中の友人と、LINEで普通にタダでやり取りができたて、便利なことは非常にありがたいけれど、この先いったいどうなっていくのかと不思議な気分にもなりました。

21世紀は『2001年宇宙の旅』のような世界になったかならなかったか、そこは解釈の仕方でしょうけれど、少なくとも昭和の時代には考えられないような最新テクノロジーが世界を席巻したことは間違いないようです。