リサイクル

年明けから家の片付けをやっているという事を前回書きましたが、実際、暇さえあればそれにとりかかっているところです。そんな最中、ちょうどNHKのクローズアップ現代でこのテーマをやっているのを偶然目にしました。

主には、実家の片付けをどうするかというもので、モノで溢れかえる家の中を、どうやって処分するかということが社会問題化しているようでした。

クローズアップ現代では、不要品の有効な活用手段として、ネットを使った売却が紹介されました。いま巷で流行っていて、急速に伸びているのがリサイクル市場だそうで、これがなんと一兆円を超す市場規模だとか。

そういえば我が街のあちこちにもリサイクルショップが出現しています。
以前ならこの手合は倉庫のようなところが多かったイメージですが、最近のそれは建物もずいぶん立派になり、新築の大きなガラス張りで照明も煌々とついたいっぱしの店舗だったりで、これも市場の大きさを表しているのかもしれません。

さらにネットでは個人から個人への直接取引が盛んなようです。
要らなくなったものをネットで売りに出すことで、世界中に(?)その情報がまわり、それを欲しいという人へ譲ることで、モノは次の持ち主のもとで役立てられ、いくばくかのお金も手にすることができるとあって一挙両得というものでした。

話としてはなるほどという感じもしなくはないけれど、これ、個人的に自分にはまったく合わない方法だと思いました。

番組内で紹介されていた人のやり方でいうと、不要なモノをまず写真に撮って(当然何枚かの)転売のためのサイトに掲載し、欲しい人が現れるのを待つというもの。
一日4000万人だったか?正確には忘れましたが、とにかく世界中の膨大な数の人がそれらの情報を見て、その中から欲しいという人が現れたら交渉成立ということのようです。

しかし、実際に情報としてネット上にあげるには、写真撮影のほか、寸法や状態などを記載して、値段をつけて、さらに買い手がついた場合には梱包して発送作業までやらなくてはりません。
ヤフオクのように、購入者への連絡や送料の伝達など、1品目に対して最低でも何度かのやり取りは必要でしょう。
しかも、ネット上にアップしたからには、絶えずその成り行きを監視確認していなくてはならないし、あれやこれやでそれに費やす労力は決して軽いものではないと感じました。

こんなこと、よほどのヒマ人か、そういうやり取りそのものを楽しめる人でない限り、まだるっこしくてやっていられません。少なくともマロニエ君のよいな面倒くさがりでせっかちな性格からすれば、とてもじゃないけど自分には向かないと思いました。
また、数の点からも、10や20ならともかく、仮に何十何百という数になれば、その作業量はとてもじゃないけれどできることではない。
ひとつひとつの売買であるだけ当然ながら時間もかかるでしょうから、ただでさえこの手の片付けは骨が折れるのに、そこから一品ずつネットにアップして買い手が現れるのを待つなんて、いつになったら終わるのか知れたものではありません。

よほど時間と場所がたっぷりあって、繰り返しますがそういうことを楽しめる人ならいいけれど、片付けのための重い腰をやっとあげ、できるだけ短期に終わらせてしまいたい人には、まったく不向きだと思いました。

また、地元のフリマに出品して不要品を売りさばいている人も多いと聞きますが、出店そのものが抽選らしく、運よく当選しても、それを朝から車に積んで持ち込んで並べて、ずっと会場に張り付いていなくてはならないわけで、マロニエ君は性格的にそうまでしてなにがなんでも人に譲りたいとか換金したいという熾烈な欲求がないことを自覚しました。

もちろん処分対象の不要品を、廃棄することなく別の方が使ってくださることじたいは素晴らしいことだけれど、時間と労力、つまりそのための手間暇を考えたらとてもではないけれど自分の性分には合わない世界でした。

…と、このように何事にも粘りやこつこつ感のないマロニエ君の性格がまたぞろここで顔を出したということでしょうね。