靴は大事

マロニエ君にとって、いつもウンザリすることのひとつが靴選び。
良いと思って購入したものが、いざ履いて出かけるとしばしば問題が起こり、普通に履き続けられるものがきわめて少ないのです。

靴が合わないというのは、単に足の問題だけにはとどまりません。
そこから体調やメンタルまで、心身の全域に悪影響がおよぶから困るのです。

なので靴選びはいよいよ念には念を入れて、サイズを始め、店内を何回もぐるぐる歩いてみたりと、それはもうしつこいばかりにチェックを重ねるのですが、本当のところは購入して実際に履いて出かけてみるまでわからない。
あれほど慎重に吟味して選んだはずの靴が、時間経過とともにじわじわとおかしなことになってきて、最後は脂汗をかきながら帰宅するときの、あの無念さといったらないのです。

したがって、マロニエ君にとって靴選びは少しも楽しいことではなく、また失敗したらという恐怖でしかありません。
「オシャレは足下から」なんていうけれど、正直そんなことはもはや二の次、そこそこ気に入った色とデザインで快適に履けるなら、安物で結構(というか高級品は買えませんが)。

昨年だけでも慎重に選んだつもりだったにもかかわらず、3足の靴がついに足になじまず、こればかりは人にあげるわけにもいかないので、数回履いただけの新品に近い靴をボツにせざるを得なくるのは、かなりのストレスです。

購入時はチェックも万全と思ったのに、後日、いざ履いて出かけてみると、はじめはほんの僅かな違和感からはじまり、それがだんだん募って確証へと変わり、やがて足先から毒素がまわるごとく全身に苦痛がひろがって疲労困憊するという流れ。
新しいからそのうち慣れてくる、革は伸びるなどと思って何度か試みますが一向に改善しない…どころか、時間が経てば経つほど靴の中はじんじんして熱を帯びたようになり、気分は落ち込み、体調までふらふらになってくる。

こうなると、恐怖が先に立って、でかけることにもビビってしまう始末。
ついには履きなれたヨレヨレのデッキシューズを車の後ろの床につんで出発しますが、やはりダメで、ものの10分でコンビニの駐車場に入って履き替えるといったことも何度かありました。
靴下のわずかな厚みによっても違うし、足の甲に当たっている感じのわずかな圧の分布のようなものが原因という気もしました。

では、そうならない靴はサイズが大きめでブカブカかというと、そうではなく、ちゃんと押さえるべき点は押さえていて、サイズの違いとも思えません。
でも合わないほうには、やはり変な圧迫感があるから、まずはそれを緩和したい。つまり広げたい。

靴の修理屋というのもあって、ここに持ち込んで広げてもらうよう依頼したこともありますが、結果的にほとんど効果はないし、ネットで見つけた「足になじまない革靴を広げるスプレー」というのも購入して試してみましたが、たいした効果はなく、万策尽きたというところでした。

そんなマロニエ君の靴事情ですが、過日ショッピングモールの靴店でバーゲンをやっていて、そこで試した靴が悪くない感じでした。
以前にも失敗したことがあるので、ここではもう買わないと決めていたけれど、1万円ちょっとのウォーキングシューズが30%offになっている上、PayPayが使えるとあって、それを使いたい気分にも後押しされて購入してみることに。

するとこれが全然疲れず、もともと1万円強のものだから品質もそれなりでしかないけれど、少なくともイヤなところがないのはとりあえず嬉しい限りでした。
マロニエ君の靴事情を知っている友人は、そんなのはきっと滅多にないんだから色違いを買っておけば?と言いますが、それも一理あるとは思いつつ、でもやはり2足目を買うほど魅力的でもないので、ただいま考え中です。

靴は大事ですね。