このところ、あまりにもショパン・コンクール絡みの話が続いたので、気分転換に別の話題を書いてみることに。
マロニエ君も性別上いちおうは男の端くれで、自分のことは横において言うのもナンですが、男というのはおおよそ見渡してみると、かなりしょうもない部分を抱え持っているもんだなぁ…と思うことが少なくありません。
近年は性別でものを言ってはいけない社会になっているから、こんなことをネタにするのはどうかな?とも思いましたが、巷間叫ばれているような差別や権利の内容ではないし、つい最近もそういうことを考えてしまうことがあったので、あえて書いてみることに。
もちろん、ここで言いたいことは全般的な話であって「個人差」があることはもとより承知していますが、あくまで全体としての傾向ということで捉えています。
まず多くの男は、なんらかのかたちでジマンが好きで自己顕示欲があり、(質や規模は別にして)支配や権力が好き、体裁屋でカッコつける、優秀だと思われたい、そのくせ気が小さく心配性、臆病で保身に汲々とし、体面を重んじ、おまけに相当に嫉妬深いということ。
それらを悟られまいと、知性や正論めいたもので必死にカモフラージュする。
その一方純情でロマンティックで、幼稚で、ときにカワイイ部分もあるともいえますが、オタクの要素もあり、どちらにしろ大半の男性はこんな要素のいくつかには必ず当てはまると思います。
象徴的な違いとして何度か感じたことのあるのが、たとえば医師。
繰り返しますが個人差は無視すると、男性医師のほうがむやみに主導権を握りたがり、相手との上下関係にこだわり、自説を押し付け、支配的で、決めつけや驕りがある。
それに対して、女性医師はそういう事柄が男ほど大事ではないのか全般に真面目で、どちらかというと医学に対して謙虚で、治療のために何をすべきかを無駄なく考え、やたら相手の不安や服従心を煽ることが少ないのは助かります。
これは身内の入院などに際しても、何度も感じたことです。
もちろん例外もあって、ずいぶん昔、紹介されて行ったある病院での初診時、予約しているにもかかわらずやたら待たされたあげく、相対した女性医師のあまりの思い上がった態度に驚愕、直ちに診察拒絶して部屋を飛び出し、1Fの受付でさんざん抗議をして帰った記憶があり、そういう事も稀にはあるけれど、全体としては少ないのではと思います。
何事においても、いちいち説明的で知識や経験をひけらかしたいのは圧倒的に男のほう。
説明している自分が上位で、相手が下という、いまさらのように子供っぽい構図にことさら満足を覚えたりするのも、男によく見られる悪い癖で、端的に言えばエラそうにしたい、今風にいうとマウントを取りたがることが体質化習慣化しているらしい。
会社などでも上司やベテランたちが若い人を相手に、景気の良かった昔の話を武勇伝のごとくにしゃべりまくり、あまりに気分がイイもんだから、何度も同じ話を繰り返していることにさえ気づかず、聞かされる側はゲンナリするパターンなどはよくあるみたいですね。
とくに大したことない男ほど、大風呂敷を広げ威張りちらすのはやめられないみたいです。
コロナになる前は、飲食店などでカップルと隣り合うテーブルになったりすることがあり、真横なのでイヤでもその声が耳に入ってくるのですが、「こりゃ、フラれるのも時間の問題だろう」と思うほど自慢トークのオンパレードで、昔話、交友関係、仕事に至るまで、いかに自分が優秀有能で人望が篤く、仕事でもえらく重い役割を担っている、自分は嫌でもいつもそうなってしまうアハハ…みたいなことを一方的にしゃべり続けていたりする場面に何度か遭遇したことがあります。
女性は表面的には楽しげにへえとかなんとか、お追従笑いと相槌で応じていますが、あんなくだらない話を聞かされるほどの苦痛はないだろうし、その点では大半の女性はアホなオトコの想像を遥かに越えて醒めていますから、後日の女子会のネタ収集にされているのが関の山。
しかもそのオトコ、声のトーンからして、どうやら周囲にも意識して聞かせているようなフシもあり、こんなときほど男の愚かさを如実に感じることはありません。
こういうシチュエーションでは、聞こえてくる話の圧力と不快感と滑稽さのごちゃ混ぜなもので固まってしまい、こちら側はいちいち目を白黒させるばかりで、とてもじゃないけれど連れと話をする気分にもなりません。
面白いものを聞かせてもらっているようでもあり、迷惑な不可抗力に行き当たったようでもあり、なんとも表現しがたいものがありますが、いくら面白いと入ってもやはりストレスであることには間違いない。
今どきなら「スカッとジャパン」にでも投稿したいところですが、悲しいかなスカッとするオチがないんですよね。
子供っぽいまではいいとしても、ジマンは本人が狙っているような効果が上がるどころか、むしろ逆作用になるということを知って心に刻むべきですね。