ホテルの読書灯

所用にかこつけて、4月に車で旅をしたことは書きましたが、いつもホテルに泊まると不便に感じることがあるため、今回はその備えをして出かけましたが大成功でした。

以前から感じていたことですが、ホテルのベッドの枕元には、ちゃんと本が読めるよう照らす機能を備えた読書灯が一見ありそうで、実はほとんどないことが疑問でなりませんでした。
パッと目はいちおうそれらしい照明器具はあるようで、それら大半はデザイン優先なのか読書するに適当とは言いがたい代物ばかり。
装飾としての照明の趣が強いのか、さてそれで就寝前の読書ができるかというと、照らす場所はまったく違うし、暗くて角度の調整は限定される、もしくは固定され全く動かなかいなど、要するに機能的にものの役に立ちません。
結果的に非常に劣悪な明かりで本を読むことになるのは、およそ快適とはいいがたく、いつも閉口させられるばかりでした。

そこで、今回はきわめて簡易的なLED照明具を持っていくことにして、電源はUSBから取る方式で、電源にはモバイルチャージャーという小型の携帯型バッテリーを準備しました。
これはホームセンター等どこにでも売っているし、価格もメーカーや容量によって多少は違うけれど基本的にどれも安価で、私の場合は10000mAhとかいうのを1000円ちょっとで買いました。

これをコンセントに繋いで充電しておけば、あとは充電器として使えるわけで、就寝時はその照明具を繋ぐことで様相以上に実用を満たしてくれて、快適に本を読むことができました。
容量もなかなかのもので、読んでいるうちにそのまま寝てしまうことも何度かありましたが、そんなときは朝までライトはつきっぱなしで、それでもバッテリー自体は殆ど減っていないほど保ちがよく、これはなかなか心強く重宝しました。

それにしてもホテルの枕元というのは、なぜどこも機能的な読書灯がないのか不思議でなりません。
まさか大半の人は就寝前に本を開くことをしないのか?とも思いますが、映画など見ていてもベッドに入ってから寝付くまで本を読むというシーンはよく見かけるし、やはりその理由がわかりません。
例えば飛行機でさえ読書灯はちゃんと使用に堪えるものが各シートの上面に付いているのに、よりくつろぎを求めたいホテルになぜこの点の配慮が疎かなのかは全く解せません。

それでなくても、睡眠というのは導入剤なども多数あるように、現代人は不眠に苦労している人も少なくなく、ましてホテルという普段とは違う環境や寝具となると、寝入るまでが問題となる方はますますいらっしゃるのではなかろうかと思うのです。
そのためにも、睡眠へ移行するための一助としてもベッドでの読書というのは大切でないはずはないと思うのですが…。

ちなみに私も寝付きには苦労しているほうで、少しでも睡眠に入るチャンスを逃せば眠れない状態が延々と続き、ヘタをすると窓の外がしらじらと明るくなってくることも。
そういう意味でも、寝る前の本とのお付き合いはとても重要で、うまくすれば1ページほどで眠りにつくこともあります。

いずれにしろ、ホテルという人の睡眠も預かる業種において、ちょっと枕元で本が読める照明具をつける程度のことは、今どき大したコストでもないはずなので、この点は認識の周知と早急な改革をお願いしたいところです。

逆に、さすがは時代を反映しているなぁと感心したのは、今回利用した6ヶ所すべてのホテルでは一つの例外もなくWi-Fiが使えるようになっており、おかげで使い古したiPadなども役立ったのは大いに助けられました。