電子ピアノにふらり

先週末のこと、友人とイオンモールに行ったのでシマムラ楽器に立ち寄りました。
電子ピアノをいろいろ見ているうちにローランドの新製品が目に留まりました。
DP990RF http://www.roland.co.jp/PIANO/sty/dp990rf.html
という機種で、スリムなデザインである上に全身黒ずくめで、いわゆるピアノブラックという黒の艶出し塗装が、まるで高級機種のような生意気な雰囲気を持っていました。とくにフタを閉めた時のハッと息をのむようなシンプルなデザインは非常に秀逸で、インテリアとしてもなかなか素敵な雰囲気だと思えました。
これまでは電子ピアノというと、木目調のダサダサの音楽教室みたいなデザインが多かった中で、これはオッと目を引くモデルでした。

価格も20万弱と、それほど高額なものではないということで、熱心に見ていると店員がじりじりと寄ってきて購入条件などを教えてくれました。セール中という限定つきではあるものの、本体の他に椅子、ヘッドフォン、好きな楽譜一冊、配送料・組立が無料という、聞かされる側にしてみればますます引きつけられる内容でした。

友人がかなり乗り気になったものの、その日はいったん引きあげました。
それというのも、帰宅してネットで調べれば、さらに2~3万は安いものが出てくるだろうという浅ましい考えもあったからでした。ところが、いろいろ調べてみると、僅差ではあるもののネット上にさえ見当たらない好条件であったことがわかり、あらためてびっくりしました。
いまや店頭販売でもネットと真っ向勝負をする時代がきたのだということがわかり、いまさらながら商売の厳しさを痛感です。

マロニエ君もできることならああいうのが一台欲しいところですが、これまでにも買う寸前まで行って断念したことが実は2度ほどありました。その理由は複合的で一言でいうのは難しいのですが、大きな理由の一つは電子ピアノ特有のタッチでした。
あのいかにも軽くて不自然なタッチはどうにも馴染めそうにもなかったのは、今回もやはり同じように感じた点でした。

最近の機種はタッチも数段階変えられるようにはなっていますが、なにしろ基本がペタペタなので…。
その点だけでいうなら、ヤマハの同クラスのほうが本物を生産している強みなのか、しっとり感があって幾分ピアノらしく優れているような気もしましたが。
でも、詳しい人に言わせると電子ピアノの分野では、やはりローランドがいろんな意味で先頭を切っているという話でした。
あのデザインはこれからのトレンドで、カッコいいモデルがこの先ぞくぞくと出てくるのかも。

結局、見るだけ見て、弾くだけ弾いて、話を聴くだけ聞いて、ネットで調べて、その挙げ句が誰もかわなかったのですから、いやはや悪い客ですね。

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