変わらないでほしいもの

夕方、天神に出たついでにヤマハによってみようと思い立ち福ビルに入ったところ、中央のエスカレーターの昇り口に立て札がしてあり、エスカレーターが動いていないことで思い出しました。二階三階に陣取っていた書籍の丸善が6月末日をもって閉店したのでしたのが、ついに現実の形となっていました。
正確に言うと、新装成る博多駅に移転するということのようですが、なんであれ天神の一等地の大きな売り場が2フロアもまた空いてしまったことに変わりはありません。

旧岩田屋本館が数年間、空き家状態だった天神の暗い象徴が、今春やっとパルコとして復活したと思ったら、また道の向い側がこのような状態になってしまったのはなんとも暗い気分になるものです。
となりのビルにあった紀伊国屋書店も数年前に別の場所へと去って行きましたから、大型書店が次々に姿を消すのが近年の天神の特徴のようです。
それにしても、ビルの一階中央にあって動かないエスカレーター、そこに続く上は暗く眠ったような気配が立ち込めるというのは良いものではありませんね。

このビルの一階に限って言うと、この天神の中心的なビルの入居店舗はマロニエ君が子供のころから数十年にわたってほとんどその顔触れは変わりませんでした。
それがこの数年というものちらほらと変化があり、少しずつ居並ぶ店の景色が変わってきました。
押し寄せる時代の波はもちろん、経営者も年をとり内から外から様々な変化があったのでしょうね。

そんな中で奥の入り口側に広くスペースをとったヤマハ福岡店は長年(おそらく50年近くでしょう)ここにあり、もはやこの場所はヤマハ以外には絶対に考えられないというほど強いイメージとなって、我々の脳裏には深く刻み込まれています。

思い起こせば、昔はカワイも天神に福岡店があったのですが(アクロスの北側向かいの角、旧東急ホテルの道を挟んで西隣、現在は仏壇店。)、こちらはなくなって久しいですが、これも考えてみれば残念なことだったと思います。

ともかくヤマハにはいつまでも現在の場所にあってほしいと心から願うばかりです。
まさに天神の歴史あるランドマークの一つで、福岡に生まれ育った我々はそのビルの匂いまでヤマハのイメージの一部になっているのですから。

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