「マロニエ君の部屋」の読者の方から、ブログのコメント欄を利用してカワイのグランドピアノの変遷について、下記のようなアドバイスが寄せられました。
マロニエ君は勝手ながらブログでのコメントのやり取りはしない主義なので、このままでは返答ができませんし、大変参考になる内容ですので、原文のままご紹介します。
カワイピアノの系統については
http://www.kawai.co.jp/piano/grand/rx/pdf/GP_20100112.pdf の11ページをみていただくとわかります。
オオシロにある700号はKGの前の800号と同世代で独立アリコートをもつものがあります。
その後KGは普及品としてベヒシュタインのコピーのアリコートなしといったん品質が落ちます。ディアパソンの劣化版コピーです。KGの品質はずっと問題がありました。いわばディアパソンの量産性をあげた粗製濫造の気配があります。
一方S&Sの影響を受けた手作りセミコンGS(シュワンダー)が登場、その後量産品CA(ヘルツ)となります。
フルコン800号はd174とCFの影響を受けたEX(ヘルツ)となり、途中手作りのセミコンRX-A、R-1が出現します。 KG(シュワンダー)は最終型KG-N(ヘルツ)からベヒの影響を脱出、CAと合体してアリコート付となります。
このころカワイはボストンを作ることでS&Sの秘密を握ります。 その後KG-NはRXと名前がかわりますが、フレームは角穴のまま。
1999年にRXはスケールデザインがかわり、丸穴となりピン板付近に左右を縦貫するフレームが登場しヤマハのCに似たデザインとなります。同時に高級版SKが誕生します。SKはRXより手作りが多く、寝かした材料を使って整調、整音、鍵盤ダンパー錘が一品一品に調節されたものです。
したがってお持ちのGSはシュワンダーながらセミコンの作りなのでいいピアノです。アクションはディアパソンの木製ヘルツ式のウイペンに変えることができますよ。作りのよいGSを弾かれていたので他のピアノの良し悪しが良くわかるのだと思います。