続・どうしてこのピアノを?

昨日の続きです。
「なぜこのピアノを買ったのか?」をあらためて考えてみました。

マロニエ君の愛器はカワイのGS-50という比較的大きめの中古のグランドピアノです。
このピアノに決めたのは、以前からGSシリーズの好ましい評価を耳にしていたことと、ちょうど該当するピアノがたまたま某楽器店にあったという、これもまたタイミングの力が上手く働いた結果だといえるようです。

もちろん店に行って、弾いてみて、気に入ったのはいうまでもありませんが、だからといって知人からピアノ購入の相談をされたときのような慎重さはちっともなくて、「ま、これでいいや!」ぐらいの感じでした。
自分の事って意外にそんなものかもしれません。

ただし、最初の納品先は自宅ではなく、まず懇意の工房へ運んでもらいました。
ここで一度、徹底的な調整をしてもらおうと考えたのです。
ピアノは持って生まれた器と、あとは何よりも丁寧な調整が大切だというのがマロニエ君の持論ですから、この調整には何しろたっぷり時間をかけたかったのです。技術者に家にきてもらってやれることには自ずと限界があり、運送代が嵩んでも、ピアノのほうを工房にいったん運び込むという方法を採ったわけです。

何日を要したかは忘れましたが、ともかくピアノは一度、このような入念な調整をするとしないとでは、あとが大きく違ってくるので、こうした調整によってコンディションの基礎を作ることは大切で、これはやって良かったと今でも思っています。
かくしてマロニエ君の愛器GS-50は念入りな嫁入り修行を受けた後、晴れて我が家へお輿入れの運びとなったのでした。
いらいこのピアノは元気に我が家で暮らしています。

しかし購入そのものはどちらかというと勢いの要素が強く、これってひょっとしたら結婚の動機に似ているような気がしました。既婚者は総じて結婚の理由を「勢い」だと口を揃えて言いますからね。

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