初期のポロネーズ

【Pucciさんよりいただいたコメント】
『ショパンについての覚え書き』、早速購入して読んでみます!… と言う訳には行きませんが(ただ今『ベルリン陥落1945』読破途中…)読みたい一冊が新たに出来、また楽しみです。
ご推奨の本がありましたら是非いろいろ教えて下さい。
ところでマロニエさんは、ショパンポロネーズの全集をお持ちだと思いますが、1~5番、また英雄や幻想以外のポロネーズはお聴きにな りますか?
私はop71の3つのポロネーズ、KKlVa(特に8番) など、前出の全7曲と同じくとても好んで良く聴くのですが、今日ほとんど演奏されていないのはやはりあまり認められていないからですか?
個人的にはこれらの曲たちの方が、哀愁のポーランドへの想いや情景がより色濃く染み込んでいるような何とも言えない切なさがあって大好き(この表現は適切ではありませんね)なのですが。
マロニエさんの見解はどうなのでしょうか。
素人の無知な発言をお許し下さい。

【マロニエ君】
Pucciさん、コメントをありがとうございます。
私ももちろん素人ですが、Op.71の3曲のポロネーズがお好きとのこと、それはこの時期特有の心の内を直接吐露するようなストレートな魅力があって、わかるような気がします。

今日あまり演奏されないのは、これらの曲は作品番号こそ晩年の作のようですが、実はどれも若書き(つまり若い頃の作品)で、後年の作品にあるような作品としての洗練や完成度が不足しているからだろうと思います。
とくにお好きだとある8番などはわずか15歳のときの作で、それはそれで素晴らしい曲だと私も思いますが、しかし後のショパンの作品に出てくるような何か他を寄せ付けないような圧倒的な輝きはまだなく、純粋な青年の一途さのようなものが前面に出ていて初々しくもあり、それでいてショパンの個性はすでにこのころから随所に確立されつつあることが見て取れますね。

もちろん単独の曲としては魅力があるのですが、それ以上に充実した素晴らしい綺羅星のような作品がショパンにはたくさんあるので、なかなか実際には演奏される機会が少ないのだと思います。
ソナタ第1番などにも同様の匂いを感じますが、いかがでしょうか?

初期のポロネーズ」への1件のフィードバック

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    お返事ありがとうごいました。
    そうですね、最初に作曲されたポロネーズが確か8歳頃でしたっけ…。若い作品の中には確かに全盛期や晩年の頃のようなどこまでも深く潜っていけるような感じはありませんが、そこかしこに天才ショパンの影がちらちらして、私は好きです。ソナタ1番も、2番3番と同じくらい好きです。これもまたあまりショパンらしくなく(この言葉を使うのは正しいのかどうか)またフランス的な洗練された感じもなく、ポーランド色が強く新鮮に感じます。話は変わりますが最近アルゲリッチのグランドポロネーズを聴いていますが、まるで人と人が対話してそしてその人間模様がドラマとして展開して行くような感じで、ピアノとは譜面をなぞればいいというものではないのだと改めて感じました。ジッドの記事を読んだあとにこのコメントはどうかとも思いますが…。携帯の方にメールするべきか迷いましたが、長文になりそうでしたのでこちらに投稿させていただきました。

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