熱地獄

福岡市にお住まいで、日ごろ車を利用される方なら、天神のソラリアターミナル駐車場をご存じの方も多いことでしょう。
マロニエ君は天神に出かけるときは、必ずと言っていいほどこの駐車場を利用します。

さてこの駐車場、この夏は例年にも勝る、強烈無比な暑さに満ち溢れていました。
三越のあるビルの4階から上が一部駐車場になっていますが、ここは風通しが悪い上に、外は連日のうだるような酷暑、さらにエンジンという猛烈な熱源を抱えた車が所狭しと並ぶために、駐車場内の温度たるや、それはもう蒸し風呂なんてものではない、想像を絶する世界になります。
とくに車のエンジンは、回転時よりも停止後しばらく経ったときにその温度は最高潮に達するので、駐車場に居並ぶ車は、みな火の玉を抱えたようなものでしょう。

車を置いてエレベータホールに出るわずか数十メートルを歩くのさえ、全身がトースターの中で焼かれるよう暑さです。

昨日も用があってこの駐車場に車を止めましたが、夕方でさえ、頭がボーっとなるほどの猛烈な高温でした。
実際に温度計で測ったわけではありませんが、たぶんあそこは陽も差していないけれど40度は超えているものと思われますし、体温より高温の場所を一定距離歩くという経験は、マロニエ君の場合はこの駐車場が初めてだったように思います。

感心するのは、よくまあ連日あんな高温にさらされて、建物の床や柱が歪んだりしないものだとシロウト考えに思います。
このビルは、駐車場の一階下がバスセンターで、朝から晩まで長距離バスの巨体がひっきりなしに出入りし、さらにその一階下は電車の西鉄福岡駅になっているのですから、もしかしたら軍事要塞並の堅牢な建築物だったりするのかもしれません。

さらに感動してしまうのは、我が車です。
あんな環境に留め置かれた車が、これまた不平も言わず故障もせず、エンジンをかければエアコンからはせっせと冷気を出しながらまた従順に走ってくれるのですから、なんとも健気というか、いじらしいような気分になります。

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