ショパンコンクール

ショパンコンクールが始まり、すでに二次に突入しているようですが、ネットで各コンテスタントの演奏とその映像が見られるようになったのは、さすがに時代の力というべきですね。

昔はコンクールが終わり、徐々に報道などから優勝者はじめ上位入賞者の名前が伝わり、その演奏を耳にするのは更に後のことでしたが、今は世界のどこにいてもネットで逐一その様子を見聞きすることができるようになり、マロニエ君も辻井さんが参加したクライバーンコンクールの時からネットで観るようになりました。

それにしても、ショパンコンクールのような第一級のコンクールともなると、まさに世界中から選りすぐりの腕自慢達が結集し、どの人もそれぞれに見事な演奏をしているのはさすがというべきです。
プロの演奏家でも、あれほど念入りな準備を整え、まさに一曲一曲に全身全霊を傾ける演奏というのはそうざらにあるものではないので、それだけでも聴くに値するものだと思います。

まだすべてを見たわけではありませんが、今年からピアノもファツィオリが加わり、ヤマハも当然ながら新鋭CFXを投入していますね。
各人の使用ピアノをざっと見たところでは、やはり圧倒的にスタインウェイで、ヤマハ、カワイがそれなりに続くのに対して、ファツィオリを弾く人はまだわずかしか見ていません。
スピーカーに繋いで音を聴いてみたら、それなりに聴き映えのする音だとは思いましたが、これほど弾く人が少ないのはなにか理由があるのか、あるいは真剣勝負の場では敢えて新しいものは避けようとしているのか、そのへんのことはよくはわかりませんが…。

ざっとした印象では、良くも悪くも華麗なスタインウェイやファツィオリに対して、日本のピアノどうしても性格が大人しく、デリケートな表現は得意な反面、もうひとつ華がなく、いわゆる大舞台向きではない感じです。
シゲルカワイは、今回はいくらか甘味のある柔らかな音を出すようになったようで、ショパン向きとは思いますが、聴くたびにピアノの特性が異なるような気がするのはちょっと定見がないようにも思えます。

その点、スタインウェイは言うに及ばず、ヤマハもあまりぶれて迷走はしていないように感じます。
ネットでコンクールを観ていると、ついつい長時間に及んで、かなり疲れてしまいますので自己管理が難しいのが玉にキズですが。

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