日本の清潔文化

最近は行っていませんが、中国などから帰国すると真っ先に感じることは、日本の清潔さです。
これは海外といえば欧米ばかりで、アジアの周辺諸国に旅したことのないような人にはわからないことかもしれませんが、同じアジアでありながら、日本の清潔さはまさに別世界のそれで、突出していることを毎回感じさせられるものです。
家に着いても、まっ先にお風呂にでも入らないことには、全身が独特な汚れにまみれているようでゆっくりできないと感じるほど、やはり向こうは基本的に違います。

上海、台北、ソウルなど、どこも街は大都会、空港も広大かつ近代的で、パッと見た感じはそれはもうなかなか立派なものですが、そこを出発して福岡空港に降り立つと、規模こそ小さいものの、飛行機を一歩降りると、そこは気品とでもいいたくなるような静寂の世界で、いきなり目に入る塵ひとつない床や磨き抜かれたガラス、入国審査窓口のたとえようもなくキチンとした感じなど、すべてが日本基準であることに気付かされ、何日間か忘れていたものがいっぺんに蘇ってくるようです。

普段はなんとも思わない見慣れた街並みまでが、まるで前日に石鹸ででも洗ったようにきれいで、タクシーも滑らかで乗り心地がよく、ついさっきまで冒険旅行にでも行っていたような気分になるものです。

実は仕事の関係で、昨日も近くの国から二つほど荷物が届いたのですが、まあ相手の方がこのブログを読む心配は絶対にないから書きますが、とにかく荷そのものが何故?と不思議に思うほど薄汚れていて、荷をほどくのもちょっとした覚悟を要するような妙な迫力を醸し出しています。

もちろん外国郵便ですから、途中いろんな機関や窓口を経由してはるばる旅してくる間には、相応に汚れもするだろうとは思いますが、それが実は外側だけではないのです。

中の物が破損しないように、梱包材のプチプチみたいなものに厳重にくるまれていますが、中の中まで薄汚れた感じは変わらず、荷ほどきがおわり、大量のプチプチを一箇所に集めると、このかたまりがなんと日本で見るものとはかなり色が違うのです。全体に薄茶色っぽくほこりをかぶった感じで、実際にもうす汚れているので、とにかくまっ先に外に出してしまおうと思ってしまいますし、その次は石鹸で盛大に手を洗います。

これが日本ならいわゆる普通の透明のビニール色ですが、むこうのものは同じようなものでも、手触りからなにから違うのです。こんなものひとつとっても日本は本当に綺麗だといまさら感心させられます。
こういう普段気もつかないようなことが異なるということ自体が文化であり、日本という国には、他国がとても追いつくことの出来ない高度な文化が息づいているのだと思います。
それを知るだけでも、周辺諸国への旅は非常に勉強になるものですし、こういう点はつくづくとありがたい国だと思います。
〜と、こんなことを言っていますが、だからこそ近隣諸国への旅は驚きと発見の連続で楽しいですよ!
みなさんもぜひどうぞ。

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