ヤミ業者の恐怖

家族からちょっと恐ろしい話を聞きました。
恐ろしいといっても怪談のたぐいではありません。

テレビニュースで言っていたというのですが、家電製品などの無料引き取り屋というのがよくマイクで町内を呼びかけながら回ってしていますが、あれがとんだ食わせ者だというのです。
言葉ではどんなものでも無料で引き取るなどと連呼しているので、てっきりそうなのかと思っていましたが、その許しがたい実体たるや驚くばかりでした。

このいわゆる回収業者は、市などの行政の認可をまったく受けていないヤミ業者である場合が多く、実際に声掛けして不要品の引き取りを頼もうものなら、無料どころか、とんでもない高額な請求をしてくるのだそうで、その一つが捕まったことからニュースとして報道されたらしいのです。
認可を受けたちゃんとした業者であれば、車(主に軽トラックなど)に業者の名前と認可の番号などが大書されているらしく、ヤミのほうはなにも書かれていないので、まずはそこで識別する必要があるそうです。

驚いたのはその金額で、安くても数万円、中には一回の利用で40万も請求された被害者もいるとか。
このヤミ業者にはごろつきのような若者が多いそうで、今回捕まったのも二十歳そこそこの社長だったらしく、被害者は主に高齢者などが多いとか。

はじめは笑顔でさも親切げに対応し、お年寄りにしてみるとまるで可愛い孫のような態度で接近してくるので、すっかり気をよくしてつぎつぎに廃品の処分を頼むらしいのですが、それらをトラックに積み込んで作業が済むと、態度を一変させて高額な請求を迫ってくるとか。
驚いた依頼者がこの時点で何を言っても、時既に遅しで、なす術はないそうです。
ではキャンセルするといっても、もう荷物を降ろすことはできないと抗弁して、気が付くとはじめ何人かいた他の仲間はいつの間にか姿を消していて、人手もないから無理だなどとなにがなんでも言い張るそうです。

彼らが主に高齢者を狙う理由としては、若者の親切に対して無防備で騙しやすいという点と、高齢者ほど長年生きてきたぶん、なにやかやと持ち物も多く、餌食になる要素が多いというもので、まったくひどい話でした。

もうひとつの理由としては、家電や粗大ゴミを処分するには、引き取り業者に電話して、コンビニでチケットを買ってきて貼り付け、指定された日に出しておくなど処分にまつわる煩雑さがあるために、そういう手続きに事に慣れていない高齢者などが、前を通りかかったこれらの呼びかけに反応してしまうという見方もあるという事でした。

こうして大金をせしめた彼らは、当然ながらそれらを正当に処分するはずもなく、さらに罪を重ねて山奥などに不法投棄するという、まさに絵に描いたような流れだそうです。
みなさんもくれぐれもお気をつけくださいね。

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