心理の力?

人の心理というものは微妙なもので、思いもよらない現象が起こることがあるようです。

というのも、マロニエ君は夜にちょっとした買い物をしにスーパーに行くことがあるのですが、24時間営業だったある大きなスーパーが、夜間はだいたいいつ行ってもお客さんは少なく閑散としていていて(昼間のことはわかりませんが)、率直に言ってあまりはやっているとは言い難い感じでした。

その店は年中無休にもかかわらず、いつだったか数日間店を閉めたので、何事だろうかと思っていたら、ちょっとした化粧直しをして、店名も変えられて再オープンしました。
経営母体は以前と同じですが、営業時間がきっぱりと半分になり、9時から21時までの12時間になりました。

マロニエ君が行く時間帯はだいたい夜の9時過ぎなので、このスーパーに限ってはまずほとんど閉店時間を過ぎてしまうことが多くなってしまったのですが、たまたま外食したついでに夜の8時台だったので久しぶりにそこに立ち寄ったところ、なんと以前は見たこともないような数のお客さんで店内は溢れていて、かなりの賑わいというか、本来のスーパーらしい活気があって、この変身ぶりにはびっくりしてしまいました。

想像するに、夜の9時で閉店するという一線ができたことで、却ってお客さんが増えているといった感じで、経営者の作戦が見事に的中したかのように見えました。
内容的にはこれまでとほとんど何も変わっていないようにしか見えませんでしたから、9時をもって閉店するという事実が人の気持ちを刺激したのでしょうか? 
詳しいことはよくわかりませんが、これが人の心理というものなのかと思いました。

それで思い出したのが、以前テレビでやっていた話ですが、ある片側一車線ずつの比較的幅の狭い道が事故の多発地帯で、対向車同士の接触事故が後を絶たないという場所があったのですが、頻発する事故に頭を抱えた地元警察が施した策というのが驚きでした。
なんと道の真ん中にある中央線をぜんぶ消してしまったらしいのですが、その結果事故は見事に激減したというのです。
中央線が無くなったことで、逆に緊張感が生まれ、以前よりもみんなが対向車に注意して慎重に走るようになったという運転者の心理を見事に突いた処置ということでした。

こういうちょっとした心理の操作によって、人前でも緊張せず楽しんでピアノが弾けるようになればいいのですが、こればかりは永久に無理でしょう。

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