友人達と食事をしていて、ひとりから意外なことを言われました。
というのは、マロニエ君はここ最近のことですが、大きな電気店に行くと体調がおかしくなるのです。
具体的にどういう症状かといいますと、大型電気店に行ってものの5分か10分も経つと決まって全身がチクチクしてくるのです。
しだいにそれはひどくなり、30分も経った頃には全身が針でつつかれるようにチクチクして、ちょっとしたパニックになりそうになります。
テレビ購入のときなどは、なにやかやと時間をとり、都合一時間近く滞在したために、最後は走って外に出るほど症状がひどくなりました。
電気店というのはモワッとした独特な熱さがあるので、はじめは秋口のことでもあり、たまたまそのときの温度のせいだろうぐらいに軽く考えていました。
ところが、強めにヒーターが効いているところでもそういうことになるわけでもなく、いっぽうで大型電気店に行くと、そう暑くなくてもやはりこの症状が出るので、しだいにこれはちょっとおかしいと思うようになったのです。
つい先日も、びくびくしつつ電気店に入ってみると、やはり数分すると同じ症状が現れ始め、さっさと外に出ましたが、ようやく原因は電気店特有のなにかだとわかりました。
で、マロニエ君はシロウト考えで、これは電気店ならではの製品から放出される、いわゆる電磁波の影響だろうとさももっともらしく結論づけていました。現に電磁波に体がものすごい反応をしてしまう体質の持ち主で、普通に日常生活を送ることもできないほどの人に一度会ったことがあったので、とっさにその人のことを思い出して、その類に違いないと勝手に納得していたのです。
ところが、先日食事をした友人の一人はかなりの家電通(笑)で、まあとにかく家電に詳しいことといったらありません。彼にその事を話すと、即座にそれは電磁波ではないと、ほぼ断定するのです。
曰く、液晶テレビなどは電磁波をまったく出さない由で、その他の製品も電気店にあるもので外部に電磁波を出すようなものは実はほとんど無いはずで、電磁波があったにせよそれはごく微量だと言い切るのです。
それでは原因はなにかといえば、化学製品から発せられる特有の物質が店内に充満しているせいだというのが彼の見解でした。
とりわけ電機店では製造後間もない製品に電源が入っているので、科学的な素材とか製造に使われた各種の接着剤などが電気や熱を帯びることで、体に良くない物質が漂っているのからだということでした。
これは科学的な物質の、とくに新しいものが発する揮発性化学物質に顕著なことらしく、大別するとシックハウス症候群も同系統のもので、こういう物質に人の体が拒絶反応を起こすというものだそうです。
そう言われれば、ふうん、そういうものかと思いました。
大型電気店などそうしょっちゅう行くわけではないものの、用があるときあるわけで、こういう症状が出るとなると困ったもんだと思いますが、こればかりは打つ手がありません。
店員でもしもこういう体質の人がいたら、退職するしかないでしょうね。