「福岡から」さんからコメントをいただきましたので、以下ご紹介します。
厳しいご意見ですが、私は教育テレビは見てなかったので、さっき第二第三楽章だけ教育テレビのクラシック・ハイライト2010で見ました。
私はショパコンはストリーム放送された分はすべて聞きましたが、この演奏は非常に良く無いです。そもそも雑にひっぱたいて居まように見えますが音量がでていないので、イライラしているように見えました。
そこで、懇意にしている某ピアニストに聞きました。彼女は放映された生演奏を聞いているので、先日は良かったとだけ言っていましたが、よくよく聞きだすとピアノとオケは合って居なかった、とのことです。
あそこのスタインウェイは鳴らないし、NHKホール自体が鳴らない上にN響自体がピーコンではテンポや音量をあわせることができない、というかもともと指揮者の振るとおりに演奏しない、コンチェルトに合わせる気が乏しいというか訓練ができていない楽団なのでご機嫌はよくなかったようで、カーテンコールもすぐ引っ込んだそうです。
もともとN響はデュトワが来るまで過去ゲスト指揮者やアーチストとの折り合いが非常に悪く(ロシア系有名なアーチストはN響と演奏したがらないし録音もまったくない不思議なオケなのでコンチェルトのサンプルとしては適当でないと思います。というか、マロニエさんもN響のコンチェルトのCDなど見たことがないと思いますが、そもそも無いし有名なアーチストはN響と殆どコンチェルトしないのが実情です。
というわけでこんど福岡に来るらしいので、それを聞いての再度の記事を書かれたらどうでしょうか。福岡はちょっと残響過大ですがピアノはヤマハでオケはワルシャワとコンクールと同じ条件ですのでそれはそれでまた違う演奏が聞けるんじゃ無いでしょうか。
ところで今回もピアノの持ち込みで一悶着あったと思われます。というか過去NHKホールにピアノ持込むのは原則できないのですが、過去第12回チャイコン優勝者の上原彩子のピーコンのときとスタジオパークでヤマハを持ち込む時に業界ではちょっといsた話題になっていました。
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マロニエ君より
おっしゃる通り、N響は不思議なオーケストラというのは同感ですし、CDもほとんどありませんね。一時期かなりいいときもあったと思いますが、ここ数年はまた官僚組織みたいなオーケストラになってしまったように感じます。音楽を演奏するというより、まるで役人が義務で仕事をしているようです。
NHKホールは紅白歌合戦からコロッケのモノマネショーまで、なんでもやる3500人収容の文字通り多目的大ホールですから、音響の良かろうはずはありませんが、N響の問題、ホールの問題、ピアノの問題を差し引いてもあれは…。もしそれが一定以上のものに整えば、めでたくアヴデーエヴァが別人のようにめざましい演奏をするとも思えませんが。
それに日本人から見ればヨーロッパは西洋音楽の本場ですが、実際には彼の地のホール事情、オーケストラ事情、ピアノ事情、さらには聴衆の態度に至るまで、それは日本人の想像を絶するほど劣悪なものが多いのだそうで、逆に日本ほど見事にそれが整っている国はないと聞きますから、そんな厳しい土壌で逞しく育った(ましてやロシアの)ピアニストが、少々のことでへこたれるような軟弱者とは思えません。先日の演奏には、彼女の否定しがたい本質が出ていたのは間違いないと思いますし、彼女がもし本物なら、その輝きの片鱗ぐらいは見えたはずとも思いますが。
たしかにワルシャワフィルとヤマハによるコンサートなら多少は違う結果が出るかもしれませんが、マロニエ君はそこに希望を託して行ってみようという熱意はもはや失いました。
それにしてもNHKホールはピアノ持ち込みが出来ないというのであれば、それは到底納得できない理屈の通らないルールですよね。ヴァイオリニストに自分のヴァイオリンを持ち込むのもダメというのと同じ事で、それは演奏するピアニストが決めるべき事ですから、まったく筋が通らないというか不可解。
現実にNHKホールでは過去にホロヴィッツやミケランジェリのリサイタルを、そのためにわざわざ持ち込まれたピアノでおこなっていますが、彼らは原則が適用されない「別格」ということでしょうか。
ところで「ピーコン」とは?・・前後の脈絡から察するにピアノ協奏曲のことだろうかと思いましたが。