連日の報道によると、このところの霧島の新燃岳の噴火は大変なもののようですね。
昨日もまた大きな噴火があったようで付近のみなさんの不自由と不安はたいへんなものでしょう。
今のところは一向に収まる気配も見えず、テレビで観る映像からは激しく噴煙が立ち上るその姿は、まるでおそろしい怒りの姿そのもののようでゾッとしてしまいます。
桜島の噴火というのは昔からよく見聞きすることでしたが、霧島にもこんな猛々しい火山の一面があるとは実はあまり知りませんでした。
九州は他に阿蘇や雲仙などもあって、ようは火山地帯ということなのでしょうが、福岡には火山とよばれるものがひとつもないためにどこか緊張がないというか、自然に対する厳しい気構えとというものが自分を含めていささか薄いような気がします。
福岡で自然災害といってまっ先に思い出すのは、6年前の福岡県西方沖地震ぐらいのもので、あとはたまに水の被害が起こるぐらいでしょうか。
さて、新燃岳の噴火ですが、ついに火砕流の心配が出てきたとかで、麓の高原町(たかはる)の住民のおよそ500世帯ほどに、避難勧告が出され、避難所に多くの人が集まっている映像が流れるに及んで、昔からの知り合いがそこに住んでいるので気に掛かり、とうとう電話してみました。
幸いにも彼の家族はみんな今のところ無事らしいので安心しましたが、なんと自宅のすぐ前が避難所なのでまだ自分達は避難していないと言っていました。
「収まるのを待つしかない…」と言っていたにもかかわらず、昨日はさらに新たな噴火によって警戒地域が半径3kmから4kmへ拡大されて、いまだに収束のめどは立っていないようです。
ただ、電話で聞いてやはりすごいもんだと思ったのは、まるでメリケン粉のように細かい粉塵が際限もなく降ってくるのだそうで、そうなるとどんなところにでも入り込んでしまい、その被害は並大抵のものではないということでした。
テレビのニュースでも、牛の生産者の人が、ようやく口蹄疫の被害から立ち直りつつあったその矢先に今度は新燃岳の噴火という災難が飛び込んできて、もうどうしたらいいかわからないと悲痛な訴えをしていました。この人も避難所から牛舎へ世話をしに通っているそうですが、牛の毛の間にも灰燼が降り積もっているそうでしたし、当然ながら一帯は洗濯物も干せないようで、コインランドリーの乾燥機はフル回転でも追いつかないようです。
ただ、ある専門家の意見によると、このような自然災害を目の前にすればそれはもちろん大変だけれども、大局的専門的に見れば地球は絶えずそういうことを繰り返しながら今日に至っているのだそうで、あくまで自然で普通のことなのだそうです。
なるほどとは思いますが、地元の人にしてみれば、ああそうですか…というわけにもいきません。
北の雪の被害も死者が次々に出るほど大変なようですが、灰も大変です。
学生時代を鹿児島で過ごした友人によれば、桜島の灰だけでも普段から大変なものらしく、マロニエ君のように車を過剰に大事にするような人には、とうてい耐えられないだろうと言われていました。
マロニエ君の自宅前は昨年、マンションの建設工事で一年以上にわたり音や振動やホコリの被害にさらされましたが、いやはや、そんな甘いものではないようで、上には上があるということですね。