趣味の効用

土曜はピアノサークルの定例会でした。
今回は仕事もバタバタ続きで、そうでなくてもろくな準備などできないマロニエ君ですが、更に輪をかけて練習が出来なかったので、短い曲でお茶を濁しました。

年度末ということもあってか、いつもよりは若干少な目の参加者数ではありましたが、そのぶんよりアットホームな雰囲気になって、与えられた3時間をゆったりと楽しく過ごすことが出来ました。
時間の余裕があったので、何人かは同じ曲を再挑戦といったこともされていました。

おかしかったのは、リーダー殿が今レッスンでやっているということでバッハのインベンションの第1番を弾きはじめたのですが、なんともなつかしい曲だったので、マロニエ君も楽譜を借りて今でも弾けるかどうか挑戦してみたのですが、それに続いて大半の皆さんが久しぶりに(中には30年ぶり!という人も)この1曲を、代わる代わる弾きはじめたのには笑ってしまいました。

こうやって一同がひとつの曲を代わる代わるに弾いてみるというのは、なんだかまるで試験のようでもあり、こんなこともピアノ遊びのひとつの在り方だと思われて、とても楽しいひとときでした。

プログラムではクラシック部門では圧倒的にショパンが多かったものの、入会されたときからシューマンだけを一途に弾き続ける方もいらっしゃいます。やはり自分の好きな作曲家というのは相性がいいものだし、いったんひとりの作曲家にのめり込むと次々に他の作品まで弾いてみたくなるというのがよくわかります。
マロニエ君にもいろいろな作曲家とそんな時期があり、むろんシューマンにずいぶんと熱中した時期もありました(とはいえ、まともに人前で披露できるのようなものはありませんが)。

定例会終了後の懇親会がまたいやに盛り上がって、長時間に及ぶのがここ最近の特徴のようになってしまっていますが、春が近いからなのか、こころなしか皆さんウキウキした感じにも見えました。
今回は会場の都合で懇親会の場所はファミレスだったのですが、0時を回っても誰も席を立とうとはせず、家に帰り着いたのはとうとう1時半になってしまい、昨夜はさすがにブログを更新する気力もありませんでした。
なんだか長時間席を占領してお店にも申し訳ないような気もしましたが、途中でデザートの注文もしたし…まあなんとか堪忍していただきたいところです。

さらに今週末にはお花見会もあり、みなさんずいぶんと盛り上がっているようです。
近い将来には阿蘇にあるグランドピアノのあるペンションへ行こうかというようなお泊まり案まであり、来月の定例会のあとゴールデンウィークには練習会と、あれこれ計画が目白押しのようです。

現在は東北の震災のために日本中が喪に服したような空気に包まれていますし、それはもちろんマロニエ君も人並みにそういう気持ちは持っていますが、だからといって毎日暗い顔をしておとなしくするばかりでは何も始まらないし、それでも人間は生きていくのですから、元気を出して前に進むからには、多少の楽しみというのは許される範囲で必要だと思います。

まあ、しばしば呑み歩いては散財し、夜ごと体にアルコールを染み込ませている道楽に較べれば、所詮ピアノサークルのお遊びなんて可愛いものですし、それで好きなことに集中できて、同時にリフレッシュできるとくれば至って健全なものですね。

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