ところが、喜びもつかの間、それはとんでもない勘違いでした。
柵に囲まれた、無傷のゴミの様子を見てみようと裏口を出たところ、なんと目の前には、またしてもゴミが散乱しているではありませんか!
…なんで???
いつものような盛大な量ではないものの、しかし手のひら一杯分ぐらいは散らかっています。
ゴミ本体を見ると、さしたる異変も無さそうですが、近づいてみると、置く場所が微妙に悪かったのか、下の方のやや柵に近いところがやられてしまっていました。
カラスの悪行というのは、とにもかくにも並大抵のものではなく、柵の4センチ弱ぐらいの金属の隙間から顔だけを突っ込んで、そこから4重ぐらいに包んだゴミをグリグリとつつきまわし、どうにか取れたものだけをあたりにまき散らしていたようでした。
イタチゴッコとはこのことで、人間はまたしてもカラスにしてやられたカタチになりました。
このときは、まるで空中からカラスが笑ってみているようで、煮えくりかえるほど腹が立ちました。
ひとつには、ゴミを置いた位置も微妙に悪かったわけで、できるだけ左右均等において柵からゴミまでの距離をとらなくてはいけないことが反省といえば反省ですが、それにしてもなんという執拗さでしょうか。
もう絶対に負けられないという気持ちに火がつき、さっそく対策を講じます。
必要なものがあればホームセンターなどへ材料を買いに行くのも辞さない覚悟ですが、ここは雨にも濡れる場所なので、ベニヤ板などの木材を貼りつけるのも得策ではないし、先々の耐久性や衛生面のことも考慮しなくてはいけません。
幸いにも使ったケージにはほぼ正方形のものと、その1.5倍の長さがある長方形が、それぞれ4枚ずつありましたが、このゴミ置きを作った結果、正方形が2枚余っていましたので、それを左右の側面にそれぞれに90度角度を変えてとりつけることで、柵の隙間を格子状にすることに成功しました。
おそらくこれで、カラスの頭の動きは一気に制限されるはずです。
今日は家人がこれに昼過ぎからゴミ袋を鎮座させていましたが、さすがに手出しが出来ないらしく、まったく荒らされた気配はなく、ようやくにして一段落つけるようです。
ちなみに憎きあまりカラスを傘などで追い払ったりしようものなら、敵は鳥のクセに頭が良くて人の顔をちゃんと識別して記憶できて、しかも相当に執念深いらしいので、後日外に出たときに上空から奇襲されたりするらしいので、これは絶対にしてはならないらしく、いやはやまったく手に負えない奴らです。
そういうわけで、ついにカラスの手出しができないゴミ置きを完成できたことは、人並みに「達成感」みたいなものがあって、非常に満足しています。
その後は、庭にカラスが来る気配もないので、おそらくいろいろ挑戦してみて、今回こそはダメだということを悟ったのでしょうね。ざまーみろです。