ラ・フォル・ジュルネ1

九州初上陸のラ・フォル・ジュルネ鳥栖2011に行ってきました。
夕方から2つのコンサートを聴きましたが、結果は「大いにバツ」と「大いにマル」のふたつ。

東京で行われるような規模ではなく、わずか2日間の本公演でしたが、それでも3ヶ所の会場で30近いコンサートが行われたのですから、ともかくも画期的な音楽祭だったと思います。

今年のテーマは「ウィーンのベートーヴェン」ということで、すべてベートーヴェン作品が演奏されたようです。

そもそもなんで鳥栖なんだろう?という思いはありましたが、会場に近づくとなにやらあたりだけやたら賑やかで、車をとめるのも大丈夫だろうかと思うほどでしたが、幸いにもなんとか置くことができ、会場へ急ぎます。

敷地内はもう大変な人出で、覗くヒマはありませんでしたが、前庭には各種の屋台などがズラリと居並んでおり、人を掻き分け掻き分け進む様は、まさにお祭り騒ぎのそれでした。

会場は鳥栖市民文化会館で、ここの大・中・小の会場で各種のコンサートが繰り広げられているようでしたが、通常のコンサートと違うのは、同時刻に複数のコンサートが行われるために、目指すコンサートの会場入りを待つ列の後ろを探さなくてはいけないなど、ちょっとした戸惑いもありました。

マロニエ君は2日目の夕方からピアノソナタのコンサートと、オーケストラのコンサートに行きましたが、聴いた順にいうとまずピアノソナタのコンサートですが、これはものの見事に失敗でした。
演奏がともかくお話にならないというか、はっきり言って聞くに値しないものだったと強く感じましたので、あえてピアニストの名前は書きませんし、覚えてもいませんし、調べて書く気にもならなりません。
曲目はピアノソナタ第1番と第23番「熱情」で、ともにヘ短調のソナタです。

マロニエ君が座った席は100人強の会場の、ピアノをコの字形に取り囲む座席配置の中で、ピアノのお尻のほうの席でしたが、ここから真正面によく見えるのがペダルでした。
で、この人、やたらめったらソフトペダルを多用するのはもうそれだけでいただけません。

ソフトペダルは演奏する作品によっては柔らかな弱音や音色を変えるためなどにこれを使うのはわかりますが、タッチで強弱を付けるかわりにこのペダルを踏んでいるようで、どうかするとずーっと踏みっぱなしで、なんなんだと思います。
大まかな印象では全体の半分近くこれを踏んでいたように感じましたが、普通、熱情の前後楽章でこれを踏む場所がどこにあるだろうかと思いませんか?

小さな会場故か、ピアノはヤマハのS6でしたが、これがまたなんと言っていいか…。
少なくともマロニエ君にはその良さがまったく理解しかねるピアノで、帰ってカタログを見ると同サイズであるC6の倍近い504万円!もするのには驚き、何かの間違いではないか?と思いました。

よくCシリーズとは違うようなことを尤もらしく言う人がいますが、マロニエ君の耳にはまったくそれはわかりませんでした。カタログにも何がどういいのか、なにひとつ明確な記述も説明もないところが不思議ですが、それでこの猛烈な価格差はどう納得すればいいのだろうと思います。

高音がキンキンいう割りには低音が貧弱で、ゴンとかガンとかいうだけの音がいっぱいありました。
あれでプレミアムグレードという位置付けだそうですが、マロニエ君ならレギュラーシリーズのC6か、いっそC3でも充分だと思われました。

以前もちょっとしたコンサートでS6の音を聴いたときにも似たような印象だったことを思い出しましたが、このときはたまたまだろうぐらいに思っていましたけれど、やはりたまたまなんかではありませんでした。
少なくともヤマハほど厳格な品質管理の行き届いたメーカーの製品なら、そんな当たりはずれはないでしょう。

C6とS6の違いのわかる人のご意見をぜひとも拝聴してみたいものです。
とりあえず今日はここまで。

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