電気店は疲れます

先週末はアナログ放送の終了に絡んで、電気店の買い物で疲れました。

マロニエ君の自室は、テレビは昨年秋に買い換えているので問題ないのですが、DVDレコーダーが古いタイプで、テレビを設置に来た人に尋ねたら、「これは来年7月で使えなくなります」という話でした。
もともとマロニエ君は自室ではステレオばかり聴いており、テレビはほとんど見ませんから、まったく無いのは困るけど映ればなんでもいいという程度のものでしかありません。

DVDレコーダーも毎週いくつかの番組を録って夜中などに見るだけのために置いているので、画質などもドーでもよく、録画されていて見ることが出来ればそれでじゅうぶんだから、このレコーダーの買い換えもずっと伸ばし伸ばしになっていましたが、アナログ放送の終了に伴い録画もできなくなるのはさすがに困ると思い、ついに重い腰をあげ、ヤマダ電気に行きました。

店はべつにどこでも良かったのですが、エアコンの修理でえらく高額な保証を適用してくれたので、義理があるような気がして次回は必ずヤマダで買わなければと思ってたので、それを実行したわけです。

マロニエ君にとってテレビやレコーダーは上記のような必要最小限の価値しかないので、ブルーレイなど必要ないし普通のDVDレコーダーでじゅうぶんなので、どれにするかはだいたいすぐに決まりました。
ところが今どきの大型電気店というのは価格勝負のしわよせか、店員も少な目で、広い店内どんなに探し回ってもみんなお客さんの対応をしていて、相手をしてくれそうな人が見あたりせん。
ようやく携帯電話売りのおねえさんが説明してくれたところでは、名前を書いて対応の順番待ちになっているというではありませんか。普通ならパッと止めて帰るのがマロニエ君ですが、もうアナログ放送終了は目前だし、そうも言ってられないのでやむなく我慢して待つことに。

待ちくたびれて途中で催促したら、ようやくひとりの草食系みたいなお兄さんがやってきて、やっと特定の機種の購入意志を伝えることができました。すると「お待ちください」と言われ、それからがまた待つことの連続で、人としゃべるのはごくわずかで、要するに店内での時間の大半は「待つこと」なんですね。
対応の順番が来るまでに15分、さらに購入意志を伝えてからが10分ほど、そして商品を抱えてやって来た店員の話というのは、専ら保証やらポイントやら取り付けやらの説明ばかりに終始して、まるで販売ロボットを相手にしているようです。

ようやく説明が終わったと思ったら、その人についてレジに移動しますが、レジもまた順番待ちの様相です。
ここで5分以上待ったところで、ようやくとなりの閉まっていたレジが開いたのでそちらに移動。
すると対応してくれたお兄さんは商品をレジに置くなり、こっちを向いて「ありがとうございました」といってアッという間に去っていきました。ここから先はレジで支払いをするだけなので、自分の役目は終了ということのようです。

レジではポイントカードをお持ちですか?といわれましたが、この商品は安くなっているのでポイントは使いはずだと思っていたら、同時購入していたDVDディスクに付加されるとのこと。
これがなかなか出てこなくて、もう焦って、カバンをひっくり返すように探したら、やっと最後に出てきました。
その間、ことさら無表情に待っていたレジの男性はそれをスッと受け取ると、74ポイントありますがお使いになりますか?と聞くのでどっちでもよかったど、とりあえずハイと答えると、そこから彼の仕事がはじまったようで、商品代とさらにその5%にあたる保証代などの合計金額とポイントなどを、猛烈なピアニストのような指さばきで一気に計算しはじめました。
言われた通りの金額を払い終わると、レシートと、保証書と、ポイントカードが渡されますが、「今回92ポイントお付けしております!」といわれ、要するに差し引きたったの18円分のポイントということになり、あれだけ必死に探した挙げ句がこれかとアホらしい気分になりました。

以上でめでたく買い物終了というわけですが、安いとはいえ何万もするものを買うのに、買い物の楽しさのかけらもない、まさに仕事のような厳しい空間で、これが現代というものかとつくづく感じずにはいられませんでした。
店に入ってから1時間弱というもの、やったことと言えば、10分足らずの商品選びを除いては、あとは店員探しと、ひたすら待つ、待つ、待つ、そして支払いというもので、価格競争というものはこういうことだというのはわかってはいても、パサパサに乾いた、殺伐とした時間を過ごしたという印象しか残りません。

すっかり疲れてしまい、取り付けなんてしばらくする気も起きず、いらい3日間ほど玄関に置きっぱなしになっています。

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