今こそ狙い目

円高が止まりません。
こんな書き出しは、まるでテレビニュースのつかみのセリフのようですが、実際にそのようですね。

アメリカドルばかりを基軸に見てしまいますが、ユーロも一時期に較べるとかなり安くなっているようです。
その原因や仕組みはマロニエ君に詳しいことはわかりませんが、政府の信じがたい無策も大いに関係があると思われますし、一方でドルやユーロに対する信頼が低下していることもその一因だと思います。

むろん、輸出に経済の大半を依存している日本にとって、この円高はタチの悪い慢性病のようなもので、これ以上円高が進むことは、どう見ても好ましくないことは誰の目にも明らかでしょう。

子供でもわかる理屈で言うと現在の円高は、海外で物を買えば大いに得をし、逆に海外で物を売る側は大いに損をするということになります。

そこでピアノの話ですが、お金を持っている人は、今のこの時期に海外からピアノを買えば、かなり安く買えることは間違いありません。
たとえばアメリカで定番のニューヨーク・スタインウェイを買うとします。
アメリカで売られているニューヨーク・スタインウェイは日本で通常売られているハンブルク・スタインウェイとは新品価格そのものが違いますが、ではこれをニューヨークの本社に行ってパッと買えるかどうかとなると、そこはわかりません。
というのもスタインウェイ本社はスタインウェイ・ジャパンという現地法人を作っていて、そこが日本での輸入元みたいなものですから、単純に個人相手にアメリカでピアノを売って運送手配までしてくれるかというと、そう簡単ではないかもしれません。

でも、仮にそうだとしてもいくらでも抜け道があるのであって、全米にたくさんあるスタインウェイ取扱いのピアノ店に行けば、そこのオーナーは相手がだれであれ商売なんですから喜んで売るはずです。

また、ぴあのピアのホームページにもいくつかの海外のピアノ店をリンクしていますが、それらの多くは中古価格などを載せていますから、おおよその相場というものがわかります。
とくに戦前の素晴らしい楽器がたくさんあることはさすが本場というべきで、あれこれ見ているだけで時間を忘れてしまいます。
日本の有名な専門店なども、この手のピアノ店から仕入れをしているというウワサで、彼らの仕入れ値はまた少しは違うのかもしれませんが、いずれにしても現在の円高を武器に挑めば、かなり有利な価格で憧れの名器を我が物にできるという、現在はそんな恰好の時期でもあると思われます。

時間さえあれば、アメリカの往復航空券など10万以下でもありますし、語学に自信がなくても現地で通訳を雇ってもたかが知れています。
しかも現在は航空便の値が下がり、ピアノもこちらがメインの時代になりましたから、気に入ったピアノがあれば、出荷から一週間で日本に届き、前後の時間を考慮しても、一ヶ月みておけば自宅にピアノが届くのはほぼ間違いないと思われます。

アメリカはああ見えてもピアノ大国で、スタインウェイの本社もニューヨークなのですから、修復やリビルドの技術も高く、新品のように美しく修復されたマホガニーのピアノなど、見るだけでもため息がでるようです。
美しく再生された黄金時代のスタインウェイは、マロニエ君などはもはや文化財のようにさえ思っています。

繰り返しますが、こういうピアノも日本よりも相場が安い上に、なにしろこの円高ですから、おおよその円の適性価格といわれる1ドル120円を基準にすれば、それだけでも今は本来の2/3の価格で買えるというわけで、どのモデルでも、きっと望外の価格で購入できると思います。旅費や運送費を考えても元は取れるどころの話ではありません。

おまけにピアノを買いにアメリカに行くというのも、なんともオツなものじゃありませんか。
たぶんヨーロッパでもある程度似たような状況かもしれません。
ああ…やってみたい。

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