昨日の朝刊の一面を見て驚いたこと。
それは、大相撲の理事長に北の湖が返り咲いたという写真付きの記事でした。
昨年まで八百長、賭博、薬物、暴力団との交際など、これでもかとばかりにいろいろなスキャンダルを抱えていた相撲界ですが、放駒理事長の後任に、なんとまたあの北の湖が新理事会の決定によって史上初の再任となったというのは、これはどういうことかと思いました。
北の湖はそもそも、前回の理事長を大麻問題や八百長問題の責任を取って辞めたはずなのに、そんな経緯のある人が再任されるというのはどういうことなのか。
相撲界の諸問題がいちおう沈静化して、ようやく琴奨菊や稀勢の里などの新大関も誕生し、先場所では把瑠都が優勝するなど、まだまだとはいえ、とりあえずここまでどうにか復調した相撲界といえるわけで、それには放駒理事長の断固たる改革断行が大きいと言われていただけに(真相は知りませんが)、まったく寝耳に水の理事長交代にはエエッ!?と声が出るほど驚きました。
北の湖の理事長時代といえば、朝青龍問題や八百長問題など諸問題が続々と噴出して、それに対してなんの対策も打てず、連日マスコミから何を聞かれても一切コメントさえもできずに、仏頂面でのっしのっしと逃げ回るだけの見苦しい姿しか印象にないのはマロニエ君だけではい筈です。
今回の再任決定での会見では「残りの人生をすべて懸ける」などと言っているそうですが、何に対してどう残りの人生をすべて懸けるのかまったくわかりません。
そのあたりの経緯に関してはなにひとつ記述がなく、いよいよ真相は不明です。
北の湖が理事長としてなんのリーダーシップもなく、改革はおろか、問題の処理ひとつできないことは、すでに数年前にイヤというほど証明済みなのであって、こんな人がまたぞろ相撲界の頂点に立つのかと思うと、どうしようもなく暗澹たる気分になってしまいます。
しかも新理事10人による理事会において「全会一致」で決まったというのですから、唖然というほかはなく、何の内情も明かされないのは極めてグレーな空気を感じるばかりです。
新聞にも書かれず、ならばテレビはもちろん言いませんから、真相を知るには週刊誌か新潮45(あるいは2ちゃんねる)あたりに頼るよりほか道はないでしょう。
それでなくても、上に立つ人にはそれなりの器量やリーダーシップはもちろん、それなりの「顔」というか、清新さや明るさが必要であって、あの一年365日苦虫を潰したような顔をした人がいまさら何をしに出てくるのかと思いましたね。
まあ、相撲どころか我が国のリーダーを見ても、野田さん、菅さん、鳩山さん、およびその周辺の顔ぶれを見るたび悪夢でも見ているようで、とにかくもう少し健全になれないものかと思います。
上に立つ人には、多くの人達が感覚的にも、ある程度の共感や納得ができるような人であってもらわないことには、世の中に与える、そのマイナスの影響というのは計り知れないものがあると思います。
景気が一向に改善しないのも、ひとつには暗くて無能なリーダーが悪い波動を振りまいているからという気もします。