地域性

このところ知人の車探しの手伝いをすることになり、ネットで中古車検索をしながら、あちこちに電話の問い合わせをしましたが、そこでひとつの事実というか現象のようなものが浮かび上がりました。

それは全国の各地域による電話対応の違いでした。
本来なら近場がいいわけですが、良い物を探すためには距離を厭わず探し回るのがクルマ好きですから、そのためには最大市場ともいえる関東地区まで範囲に収めて、以西、東海、関西、四国などまで検索範囲としました。

現に、マロニエ君の友人知人には、良いものが見つかったときには、仕事の休みを取ってわざわざ飛行機に乗って見に行ったり、長距離バスに飛び乗って目指す車屋に赴き、場合によってはその場で現金決済して乗って帰ってくるという猛者なども一人や二人ではありません。
そうまでしてでも自分の欲しい車を購入するという、好事家特有のパワーがあるということかもしれませんが、まあ傍目にはご苦労千万なことだと目に映るでしょうね。

さて、その電話対応ですが、今回電話をしたものに限って言うなら、あきらかに関東地区が突出して対応がよくありませんでした。話しぶりもどこか横柄で上から目線、さらにお客さんに対しても話のイニシアチブは店側が取ろうと微妙に牽制してくるのがわかります。

その点では、関西はやはり商売というものに対する歴史と土壌があるというか気構えがしっかりしているのか、問い合わせに対しては適度に腰も低いし、温かく気さくに応じてくれます。
四国もまあ普通でした。地元の福岡もその点ではまったく問題ありませんでした。

その点では、関東地区は大半がそれぞれにムッと来るような出方をするのが目立ちます。
この不景気でろくに売れていないくせに、どこか高飛車で、それが「商品への自信の表れ」「べつにへーこらしなくてもモノが良いんだからそれでいい」という類の変な虚栄心が背後にあり、2/3ぐらいの店がお客さんよりも立ち位置を優勢にしようという、まったく勘違いとしかいいようのない歪んだ流儀のあることがビンビン伝わってきます。

挙げ句の果てには、こちらとしてはごく真っ当で当然のことを質問しても、いちいち不快なような示したあげく「うちを信用してもらうしかない」などと阿呆ではないかというようなことを言い始めます。
こういう言葉は昔からいい加減な車を売りつけるときの中古車業者の常套句ではありましたが、時代が変わって、さらにはこんな不景気になっているというのに、悲しいかな悪しき体質をいまだに引きずっているのは、まるで関東だけがひどく遅れて取り残されているように感じられて驚きでした。

このようなネットの時代に、誰の紹介でもなく、ただ単に検索サイトでヒットした結果で電話しているだけなのですから、キチンと商品説明を受け、あれこれと質問があるのは当たり前であって、いきなり抽象的に「うちを信用しないなら、べつにいいですよ」的な発言をするほうがどうかしています。
まるで、意味もなしにすぐいきり立つ自信のない弱い人のようでした。

東京は車店に限らず、マロニエ君がいるころから全般的にこうした「店側が威張る」といった体質がありましたが、たしかに関東地区は何事も同業のライバルも多いので、それらの中で他店より抜きんでるためには、地道で誠実な努力を重ねるよりは、このような高飛車路線でいくのがある意味で常道&早道でもあったのでしょう。
しかも、こういうことはエリア全体の空気の問題だから、なかなか直らないんですよ」ね。

会社でも学校でも当てはまることですが、「悪しき体質」というものほど、なぜか脈々と受け継がれていくものだということを再確認しました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です