ウインドウォッシャー

土曜の午後のこと、車の混み合う市内の片側二車線の幹線道路で信号待ちをしていると、突如として一斉に水滴が降ってきたので、にわか雨か?と一瞬思ったのですが、すぐにその感じからして雨ではないことはわかりました。

では、近くのビルの屋上からでも水が降ってきたのかとも思いましたが、それでは方向が違うし、咄嗟にあたりを見まわしたところ、すぐに犯人がわかりました。
この日は久々の青空だというのに、右側車線の斜め前で同じく信号停車している黒っぽく背の高い軽自動車が、ウインドウォッシャーをびゅーびゅー出しながらワイパーを動かしています。

おそらく窓が汚れていたので、ウインドウォッシャー&ワイパーを使って窓をきれいにしていたのでしょう。
しかし、そのウォッシャー液のノズルがあらぬ方向を向いているらしく(大抵の車が角度を変えられます)、それが信号停車中のまわりの車にちょっとした噴水のように飛び散っているのですから、雨天でのことならともかく、晴れた日にこんな迷惑な話はありません。

しかもその車、何度もその操作を繰り返していて、こちらが呆れているその間にも、繰り返しウォッシャー液が飛んでくるのですからたまりません。
それも水道水などならまだしも、ウォッシャー液は大抵は薄い洗剤の入った液ですから、これが他車の塗装面にふりかかれば、下手をするとへんな染みなどを作ってしまう恐れもなくはありません。

すぐに降りていって止めるように言いに行こうかと思ってシートベルトを外した瞬間、信号が青になり断念。
ところが、次の赤信号でまた同じ位置関係で再び停車することになりましたが、な、なんと、またやっていて、さらにはリアウインドウまでじゃーじゃーウォッシャー液を出しながらしきりにワイパーを動かしています。

今度こそ!とばかりにすかさず車を降りて、斜め前の車の助手席側に走り寄り、幸いドアの窓ガラスが開いていましたので、「ちょっと、その水を飛ばすのはやめてください!水がまわりに飛んでほかの車はずぶ濡れですよ!」と言ったら、運転しているのは、ちょっと漫画チックな感じのメイクをした若い女性でしたが、はじめはポカンとして意味がわからないようでした。
繰り返し説明するとようやく事の次第がわかったららしく、「すいません…」と言って止めましたが、いやはや…とんだ迷惑を被りました。
その後、他所に寄って帰宅してから、ガレージでさっそく窓やボディを軽くふきとりました。
もちろんそのころにはすっかり乾いていましたが、窓ガラスなどが点々と浴びせられたウォッシャー液の跡が残っていて、なんでこんなことをしなくちゃいけない羽目になったのかというところですが、まあ、事故にでも遭ったと思えば腹立ちも収まるというものでした。

それにしても、ウォッシャー液というものは、ノズルの位置がきちんと窓の方向に調整されているのはもちろんとしても、できるだけお天気の良い日中などは使うべきではないと思いますし、それでもどうしても使うなら、周囲に迷惑をかける可能性があるので、前後左右に車がいない場所でやってほしいものです。

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