ネットが便利なことはいまさらですが、たとえば製品の性能や特徴の比較など、経験者による口コミの書き込みが多いことも購入者にとっては大いに役立つところです。
とりわけ電気製品しかりで、あまりにも多種多様である製品の中から、自分にとって好ましい一台を選び出すというのは、従来ならよほどの人でないと難しい事でしたが、これもネット情報のお陰で、一気にかつ網羅的に調べることができるようになりました。
我が家で10年近く使っている掃除機が、先端のブラシ回転部分の性能低下によって、変な音は出るわ性能は落ちてくるわで、これをいよいよ買い換える必要に迫られました。
近ごろは時代も変わったのか、男が数人集まっても掃除機の話題などが出ることもあり、数年前まではダイソンが掃除機界の革命児のようにもてはやされた時期がありました。その秀でた性能はもちろん、イギリスの会社の製品と云うことや、いかにも日本的ではないそのデザイン、さらには価格もたいそう立派なものであることから、これが一時期特別視されていたように記憶しています。
マロニエ君も一時はこのダイソンの購入を考えたことがありましたが、店頭でテスト機をちょっと手にしてみると、どうも評判ほど素晴らしいとは思えませんでした。もともと掃除が好きなわけでもなく、できるだけ強力かつ楽で簡単に掃除ができる機種が希望(大半の人がそうだと思いますが)でしたが、ダイソンはまずなによりも機械が大きく重く、それだけでもこのマシンを使いこなすイメージができなかったのです。
その後は、日本人向けかどうかは知りませんが、より小型のものが発売されたようですが、それでもとくに魅力的には映らず、値が張る割りにはどうもしっくりこない製品だと思っていましたが、その後はこの高級掃除機のユーザーの声などが聞こえてくるようになり、それらはマロニエ君の直感通り、実はあまり芳しいものではなかったのです。
代表的な意見としては、独自のサイクロン式による吸引力が最後まで変わらないとされる点も、実際にはそれほどの性能は認められないばかりか、やはり重く大きいぶん操作がしづらい、疲れるというような体験談があちこちで散見されるようになりました。
それでも、ダイソンはやはりそれだけの実力のある掃除機だろうと思いますが、もしかすると欧米と日本では、生活様式や住居の広さなどが違うので、日本人が日本で使うという場面ではあまり本領を発揮しない掃除機なのかもしれません。
このダイソン、かなり購入を考えたところまで盛り上がっていたこともあり、その実情を知るや、すっかり醒めてしまって、同時に掃除機の買い換えそのものまで沈静化していまい、以来また数年間そのまま古い掃除機を使い続けることになってしまいました。
いうまでもなくマロニエ君はピアノは好きでも、家電マニアではないので、基本的には掃除機なんてふつうに使えればそれでじゅうぶんなので、家にある掃除機がとりあえずまともに動いている以上は、それでいいや!という感覚でもありました。
使っている掃除機が壊れたら、あるいはよほどこれだというものが出てくれば、そのときは買い換えようというわけです。そうしてついに我が家の掃除機が、ヘッド部分から悲鳴のような異常音を発するに至り、買い換えを余儀なくされる事になり、機種選びが始まりましたが、これで大いに役立ったのが冒頭の家電ネット情報というわけです。