IKEAの街

夜、友人と東区のほうまで出かけたついでに、ちょっと遠回りして新宮方面まで行ってみることになりました。

新宮は福岡市の北東部に隣接するエリアですが、ここに北欧家具のIKEAが売り場面積において日本最大級だという大きな店舗を作り、オープンを目前に控えています。
べつにIKEAを期待しているわけではありませんが、新宮といえばとくに特徴のあるところでもなかったので、そこに果たしてどんなものが出来るのやら…ぐらいには思ってはいました。
新宮方面に向かって国道を走っていると、いきなり夜目にも鮮やかなブルー地に黄色の太いロゴマークで「IKEA」と大書された特大看板がライトアップされて前方に出現、嫌でもその場所がわかるようになっていました。

看板のある交差点を左に折れると、見通しの良いはるか向こうに、まるで美しい模型のような店舗群が無数のライトとともに浮かび上がり、そのあたりが新造された一帯だということが一目瞭然でした。知らぬ間に、あたり一面は一気に近代的な雰囲気に激変してしまっていることにびっくりです。

近づくにつれて、それらはIKEAだけではなく、駅を中心としてモールの類まで抜け目なく集まってきており、そこらじゅうに出来たてのきれいな新しい道が縦横に何本も伸びています。

主役であるIKEAは新宮駅の真横に陣取っていて、駅舎も以前の姿はよく知りませんが、ずいぶんと新しいもののように思われました。
以前はこれといってなにもなかったような土地に、まっさらの広大な商業施設が、まるで定食のお膳のようにドカンと現れたようで、ほとんど新しい街が出現したかのようでした。

モールの入口には入居テナントの名前が明るい電光とともに表示してありますが、大半がどこかで見た覚えのあるようなものばかりで、とくに新鮮味はありません。こうして同じような店舗があちらこちらと新しい商業施設ができるたびに出店を繰り返すことで、人はどこでも同じような雰囲気の、同じようなモールやお店に行くことになるという、まさに現代の商業形態および消費生活の現実をまざまざと見せつけられるようでした。

いっぽうIKEAでは、夜遅くにもかかわらず、ガラス越しの中には関係者とおぼしき人達がたくさんいて、オープンに向けてあれこれと準備や打ち合わせに余念がないようでした。
車に乗ったままの見物でしたが、店舗自体はいわれるほど巨大にも見えませんでしたが、そのスケールで目を引いたのはむしろ隣接する駐車場のほうでした。
これはちょっとした空港並みというか、かなり広いスペースだと感じましたし、それぞれに簡単な屋根のようなものがあるところが、従来のありきたりな駐車場とはちょっと違った印象を与えました。

オープンしたらしばらくは周辺は渋滞などにさぞかし悩まされるだろうと思いますが、ひと心地ついたころには、まあ一度ぐらいは行ってみようと思います。

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