春の嵐

春の嵐という言葉がありますが、昨日は明け方から大変な荒れ模様で、ほうぼうの木々は互い違いに枝を激しく揺らし続けていました。

いつもながら我が家の周辺は多くが他所から飛ばされてきた葉っぱや小枝にまみれてしまいます。
目についたのは、多くの葉っぱだけでなくつい最近出てきたばかりの新芽が無惨に引きちぎられるようにして至るところに散らばっていることでした。よほどの強風突風が吹き荒れたものとみえて、その飛んできた新芽の生々しい香りがむやみにむせ返るようです。

このところのお天気は日ごとにコロコロと変わり、洗車などしようにもタイミングが掴めず、やっと実行したらまた雨でトホホです。

おだやかな秋にくらべると、春はそのうららかなイメージをよそに、遙かにあらあらしい野生を併せ持っている気がしますし、いつも書いているようですがマロニエ君自身はこの季節がどうしても苦手です。

こういう季節は人の心もその天候のように意外にやわらかではなくなるのかもしれず、なんとなく世の中の景色までささくれて見える気がしますが、他の人の目にはどのように映っているんでしょうね。

マロニエ君には、このところ立て続けに起こる悲惨な交通事故や、理解の及ばない異常な事件なども、ひとつには春という尋常ならざる季節が悪さをしているのではないか?と、どこかで自然の摂理が関係しているようにも感じてしまいます。


この荒れ模様の中を、昨日は福岡空港に新鋭のボーイング787がテストフライトで飛来したようです。
胴体や翼にカーボンなどの新素材を多用したこの新鋭機ですが、機体の35%を日本で製造していることで、ニュースでは「準国産機」という言い方をしているのがへぇと思いました。

幅広い翼を大きく左右弓なりにしならせながら悠然と滑走路に降りてくるときの姿こそ、この787の最も特徴的な姿だろうと思います。
来月からANAで東京便などで運行開始するのだそうで、昨日の飛来は地上支援やボーディングブリッジのフィッティングなどの確認のためなのだとか。

それにしても、世界中の航空会社が機体の塗装デザインを新装していく中で、ANAはまだまだ!と言わんばかりに現在のブルー基調のペイントが刷新されないのは理由がよくわかりません。
個人的にはどちらかというと固いビジネスライクな印象ですが、これはたしか767が就航したときからのデザインでしたから、かれこれ30年間ANAの機体はこの衣装を纏っていることになりますが、せっかく話題の新鋭機にはちょっと古臭いなあという印象でした。

できれば787の登場を機にお色直しをしてもよかったように思いますが、今どきは航空会社も価格競争こそが戦のメインで、機体のペイントなんてどうでもいいということかもしれません。
なんにしろ情緒などというものが後回しにされる、おもしろさのない時代になりました。

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