連休最後の三日間は、はからずもピアノがらみの毎日でした。
2010.05.03
午後から知り合いのピアノ弾き兼先生が我が家に遊びにきてくれました。
おみやげといって「ロシア五人組集」という立派な楽譜をいただき感激ですが、さてどれか一つでも弾けるかどうか。
この方は楽譜の校訂者である高名なピアニストのお弟子さんでもあられ、同氏の楽譜出版のお手伝いなどもされています。
CDを聴いたり食事をしたり、普段お忙しい方ですがこの日ばかりはゆっくりしていただきました。
一緒にピアノを弾いたりもしましたが、大半はおしゃべりに費やされました。
2010.05.04
ちょっと思いついて、音楽情報誌を発行していた頃から親しくお付き合いさせてもらっている「ぱすとらーれ」に遊びに行きました。
遅い昼食を、ホール隣に併設された「ぱすとりーの」でいただきました。
ここの食事はほとんどが自製のものばかりで、鶏の燻製をメインとしたヘルシーでとても美味しい料理です。
掛け値なしに満腹でき、これで700円とは驚きです。近くなら頻繁に食べに行きたいところですが。
ここのオーナーはホール管理、コンサートのサポート、食事作り、自らもピアノ演奏と先生、その他もろもろあらゆることをたった一人で淡々とこなすスーパーウーマンです。
以前よりも木製家具が増えていると思ったら、旦那さんが木工技術をお持ちだそうで、自然な木の姿を活かした椅子やテーブルを自作されていて、注文にも格安で応じてくださるとのこと。
なにかひとつお願いしたくなりました。
2010.05.05
たまたま知り合いを通じてのチャンスがあり、さる施設の所有するスタインウェイを弾かせてもらいました。
20年以上経ったD型でしたが、これがとても素晴らしいピアノで、会場の音響も抜群で貴重な経験ができました。
とりわけタッチが秀逸で、マロニエ君がこれまでに弾いた同型の中でも最高の部類のタッチであったと思います。
新品でもああいう繊細かつ軽やかなタッチ感はありません。
親しい調律師さんで、スタインウェイのタッチに以前から疑問を抱いておられる方がおられ、たしかにその方の言うことも一理あるのですが、彼にこのピアノを弾かせたら、さてなんというだろうかと思えるほど素晴らしいタッチでした。
技術者が「偽術者」でない、あっぱれな仕事を見た気分で、顔も知らない技術者に敬意を払うばかりです。
ああ、今日からまた普段の生活に戻りました。