DVDプレーヤー

久々にオーディオの話になりますが、手作りスピーカーは、音のチューニングをやっているとキリがないということがわかり、同時に自分の経験や知識にも限界を感じて一応の区切りをつけています。

ところで、CDプレーヤーについてですが、最近はめっきりその数が少なくなり、一部のメーカーを除くと、昔のように適当な値段でこれを買うことが難しくなっているようです。
僅かに残っているのは、オーディオマニア向けの高級機などで、それは金額的にもケタが違います。

そんなときに思いついたのが、タイムドメインのYoshii9にまつわる話として聞いたもので、中途半端なCDプレーヤーなどは無意味ということで、この会社が推奨しているのが品質の良いポータブルのCDプレーヤーですが、それも最近は絶滅寸前で、電気店などをくまなく見てまわっても大半が名もなき中国製などしかありません。

そんな傍らで、一定の売り場面積を占めているのがいわゆるDVDプレーヤーで、いまやブルーレイレコーダーでもかなり安くなっている中で、再生だけを目的とするDVDプレーヤーなどは数千円のレベルでごろごろしています。

ここも中国ブランドらしきものが少なくはないのですが、日本のメーカーの製品も一応あることはあって、生産国は中国かもしれませんが、一定の品質管理はされていそうで、辛うじて一応の信頼性はある気がします。
そんなDVDプレーヤーを見ていると、なんと普通のCD-Rなども音声再生可能とあり、店員さんに聞いてみると、普通の音楽CDでも使えるということがわかりました。

なんとなくひらめくものがあり、値段もポータブルCDプレーヤーとそう大差ない金額なので、これを買ってみました。

もはや我が家では常用するに至っている中国製デジタルアンプに繋いで音を出してみたところ、果たしてこれが望外のクリアな音であることにびっくりさせられました。本格的なオーディオ装置を広い部屋で鳴らすときはわかりませんが、私室で適当な音量で聴くぶんには、少なくともマロニエ君の耳にはなんの不満もない美しい音が溢れ出して、非常に満足しています。

同時に、高級機以外のCDプレーヤーなどが姿を消してしまう背景が一気に理解できるようでした。これだけの音声の性能が、安いDVDプレーヤーのオマケ程度についているのですから、なにも図体の大きい単一機能のCDプレーヤーなどを買う必要もないし、だから売れない作らないという構図になることを悟りました。

現代人はiPodなどを常用し、家でもパソコンに繋いだ小型スピーカーなどで、音楽だけに留まらない、いろいろな音声を聞いて楽しみ、もはや音楽ひとつに熱中するということもないのでしょう。

ともかく、安いDVDプレーヤーからこれだけの高いクオリティの音があっけなく出るというのは嬉しいことのようでもありますが、どこかわりきれない、腑に落ちないものも感じてしまいます。それでも毎日使っているのですから、人間は勝手なものです。

ちなみにマロニエ君が買ったのはパイオニアのDVDプレーヤーで、価格はわずか4000円ほどのものでしたから、作り自体はちゃちですが、おそらく昔なら何万もするような性能に違いありません。
ネットなどの評価を見ると、この手のDVDプレーヤーの音質に関しては見下したようなコメントをしている人もいなくはないものの、それはよほどのオーディオ通か専門的な厳しい耳を持った一握りの人で、大半の人は大満足する筈だと思います。
少なくとも価格を分母にして判断すれば、これで文句を言ったら罰が当たるような素晴らしい音です。

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