ヤマハの新鋭「CFX」

ついにヤマハが高級ピアノの勝負に打って出たのですね。

長らくヤマハのコンサートグランドのモデル名であったCFがシリーズ名となり、頂点には従来のCFlllSのさらに上に位置するモデルとしてCFXというモデルを発売するようです。というか、もしかするとこのモデルが発売された時点でCFlllSはカタログからは落ちるのでしょうか。
ほかに同シリーズ小型モデルとしてCF4/CF6という二種を従えてCFシリーズは計3モデルの布陣となり、価格もCFXではスタインウェイと全く同額!という、いかにも勝負をかけてきたという印象ですね。
これまでフルコン以外ではヤマハのプレミアムピアノであったSシリーズなど、同サイズで一気に2.5倍以上(レギュラーモデルならほとんど5倍!)というかけ離れたプライスのプレミアムモデルの登場に、いったいどういう位置づけになるのやら。
マロニエ君の経験から見ても、同じメーカー/ブランド名のピアノで、ここまで強烈な価格差があるラインナップ展開というのはちょっと他に思い当たりません。ただただ驚くばかり。

それにしてもCFをシリーズ名にするなんて、特別モデルだけの名称だったカレラをシリーズ名にしてしまったポルシェみたいですね。

写真を見るとディテールに新しいデザインが施され、とくに足やペダル回りのデザインはシンプルなものになっているようです。またひときわ目を引いたのは支柱の形状およびフレームの形状が共にスタインウェイ風の放射状のものになっている点で、これには驚きとともにもう少し独自のものはなかったのかと思いました。
足はシンプルといえばシンプルでしょうが、見ようによっては却って安っぽくなっているようで、まるで靴下はかないで靴を履いているみたいでした。

ボディの内側に張る化粧盤にまで拘りを見せるあたり、ライバルもどこかが連想できるようですが、足や鍵盤の両サイドの形状、フレームに所狭しと大きく開いた丸い穴など、ウィーンのメーカーからもかなりの影響があるように感じました。

「響板の素材には厳選されたヨーロッパスプルースを採用」とあり、写真で見るとかなり白い響板なので、これも今のトレンドのようでもあり、なんとなくその音の方向が見えてくるようです。

イタリアの新興メーカーの台頭もあり、フランスの老舗もバイエルンの名門もコンサートグランドを出しましたし、ここらで「ヤマハここにあり!」という意気込みを見せつける時が来たということなのでしょうか。
マロニエ君の部屋で「CFlllSはピアノのレクサス」と評したばかりでしたが、ますますその傾向が押し進められたようです。
だったらいっそ、サイドのロゴと音叉のマークを組み合わせた、あのダサいデザインも一新したら良かったのにと思いました。音叉マークは外してロゴだけを大きくしたほうがずっと素敵だと思うのですが。

発売は7月1日とのこと。はやく実際の音を聴いてみたいものです。

ヤマハの新鋭「CFX」」への2件のフィードバック

  1. SECRET: 0
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    ご無沙汰してます。
    しばらく来ない間、あわや派遣切り!? の憂き目にあいそうになっていました(笑)
    現在ドットコムマスター★★勉強中です・・・。

    この不況の最中YAMAHA頑張ってますね。びっくりしました。
    のだめ特需というわけではないのかもしれませんが、
    そんなにピアノの需要があるのでしょうか?
    福岡でも聴ける機会があったらいいなぁ・・・と思いました。

  2. SECRET: 0
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    はじめまして、インターネットを見てご返事させていただきます。
    広島市安芸区民文化センターホールにヤマハCFXが3月1日に入りました。
    一般の方でもホールを借りていただければご利用できますのでよろしくお願いいたします。

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