前回、エアコンの室内への水漏れは結露によるもので、それは「自作の風よけが原因」だと断言され、一向に収まらない水漏れに耐えきれずにその風よけをバリバリ剥がし取ったものの、原因はまったく別のことだった顛末を書きました。
この風よけというのは、実は結構苦労して作ったものだったのです。
というのはプラスチック板を曲げて、それをエアコンのルーバーに貼り付けるという発想だったのですが、その素材はというと、ホームセンターで買ってきたものは、いざ曲げようとするとパリンと割れたり、はたまた強度が期待できないような頼りないものだったりの繰り返しで、できるだけ柔軟で「曲げ」に強い素材に到達できるまで数店まわって探し求め、やっとのことで完成したものでした。
こういう素材は、紙やベニヤ板と違い、カットするだけでも大変ですし、それを固定するために特殊な両面テープも必要となり、失敗分を含めると結構な金額やエネルギーを要した「労作」だったわけですが、それが悪者扱いされて、べりべりと剥がし取りました。
ところが、この業者ときたら、水漏れ修理の途中からちょっと変だなと思うことをチラホラ言い始めました。ピアノに冷風が当たってはいけないのなら、風よけはたしか製品化されていますよ…と口にするので、よく調べてもらうと商品名もわかり、なるほど数種類の製品があるようで、あの自作のための苦労はなんだったのかと思いました。
ネットで簡単に買うことができるし、こんなものがあることを知っていればはじめから余計な苦労をすることもなかったわけで、費用もむしろ安いぐらいです。しかしその写真を見ていると、ちゃんと商品化されたものなのでモノとしてはたしかにきれいですが、機能じたいは自作の風よけと大差ないのでは…という疑念がよぎりました。
つまりどっちみち、エアコンから吹き出た風をあるていど強制的に流れを変えるということには変わりはないわけで、それが結露&水漏れの原因になるというお説だったのですから、その危険性という面ではなんの違いもないように思いました。
でも、夜中に必死で作業をやってくれていることでもあり、もうそれ以上の追求はしませんでした。
自作の風よけを再度取りつけようかとも思いましたが、もともと手作りの手曲げだったので見栄えがそれほどいいわけでもない上に、固定に使ったプロ仕様の超強力両面テープというのが、文字通りの超強烈接着力で、剥がし取るだけでも誇張でなく肩が外れそうになるほど猛烈な力でくっついており、これを外すときに当然アクリルにもかなりダメージがあり、これをいまさらまた装着する気にもなれませんでした。
そこで、やはり専用品を買うことにして注文、さっそくアマゾンから送ってきましたが、これはあくまで汎用品なので、そのままポンと取り付けられるわけではなく、あれこれの工夫が必要でした。なんとか工夫して、めでたくピアノへの冷風直撃が回避されることになり、とりあえずひと安心となりました。
が、しつこいようですが、出来合いの専用品になったからといって自作のものと風の流れが劇的に変わったとも思えず、結局マロニエ君が作ったものと、先方のオススメ品は、やってることはおんなじことで、だったらこれでもメーカーの保証の対象外(エアコン自体とは別メーカーなので)になるんじゃないかと、エアコンに目が行く度に思ってしまいます。
自作のものはあれだけ糾弾しておいて、結局似たようなものを勧めるなんて…なんだかわけがわかりませんが、要するに向こうもその場限りのことを言っているだけで、終始一貫した発言を求めるほうが無理ということでしょう。
フゥという気もしますが、まあ何事も紆余曲折があるということで、ようやく落ち着いているところです。